HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > ハイチ地震緊急・復興支援募金
財団法人日本ユニセフ協会



ハイチ地震緊急・復興支援募金 第9報
栄養不良、病気、人身売買、性的搾取
深刻な心の傷を受けた子どもたちに迫る危機

【2010年1月19日 ニユーヨーク発】

© UNICEF/NYHQ2010-0016/LeMoyne
負傷者で溢れるポルトープランスの病院に横たわる子ども。震災で骨盤を骨折して身動きできないこの子の親も、消息がつかめていない。

ハイチで大地震が発生してから一週間。少なくとも数千人にのぼるとみられる孤児や家族と離れ離れになった子どもたちは、虐待や搾取の危険にさらされています。

この災害で生き延びた幼い子どもたちの緊急のニーズに応えるために活動している中で、ユニセフは、最も困難な立場に立たされている子どもたちの保護に力を入れています。人口の半数近くが18歳未満で、約40パーセントが14歳未満のハイチ。この問題は極めて深刻です。

「子どもたちを家族と再会させることに全力をあげています。」ユニセフのアン・ベネマン事務局長は、今日発表した声明の中で、保護者と離れ離れになってしまった子どもたちについて深い懸念を表明しました。

また、震災発生後、世界各国から申し出られている国際養子縁組については、「(肉親や親類縁者など、保護者として適切な人々との再会が)不可能ということが判明し、新たな「保護者」となる人々の適正が審査された上で、関係当局の手によって、そうした永続的な代替処置がとられるべきです。」と訴えています。

家族との再会
© UNICEF/NYHQ2010-0036/LeMoyne
ポルトープランス近郊に作られた避難所の一つ。

ユニセフは、ハイチ政府や人道支援団体と協力して、家族と離れ離れになった子どもたちを家族や保護者と再会させる支援を始めています。ユニセフは、パートナーと共に、最も被害の激しかった首都ポルトープランスで、家族と離れ離れになった子どもたちに安全な空間を提供し、児童保護施設に食糧などの支援物資を提供しています。

「こうした子どもたちは、栄養不良や病気、人身売買、性的搾取の被害に遭うリスクが高く、深刻な心の傷も受けています。」ベネマン事務局長は話します。「ユニセフは、子どもたちの命を守るための緊急食糧援助と医薬品の提供、安全な避難所の設置、子どもの保護のための支援を展開するために準備を急いでいます。」

ユニセフ本部の子どもの保護担当官のスーザン・ビッセルは、被災地の子どもたちの身体的・心理的なケアが非常に重要だと指摘しました。「(支援がまだ行き届いていない現状で)子どもたちは、トラウマ(精神的外傷)にどう対処しているのでしょう?とても心配な状況です。」

ビッセル担当官は、また、人身売買の危険も指摘しました。「現在のハイチには、非常に困難な立場に立たされている子どもたちで溢れています。」 地震によって、子どもたちを守るためのサービスなどが機能を停止しているため、子どもたちの身には大きな危険が迫っていると言います。

「ユニセフは、世界各地の紛争や自然災害の現場で、常に支援を行い、危険を回避し、子どもの保護に最善の策を講じてきました。今回もこの危機的状況から抜け出す方法を見つけられると信じています。」(ビッセル担当官)

子どもの保護と子どもの権利

こうした問題を指摘しているのはユニセフだけではありません。

地震発生後の1月15日、国連子どもの権利委員会は、この状況下にいる「特に弱い立場」の子どもたちについて声明を発表しました。「特に、家族と離れ離れになった子どもたちには・・・」と、ユニセフと同様の懸念を示しているこの声明は、次の言葉で締め括られています。

「将来への希望を再び取り戻すために、子どもたちが出来る限り早く、日常の感覚と安定した生活を取り戻すことができるよう、支援を求めます。」