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財団法人日本ユニセフ協会



ハイチ地震緊急・復興支援募金 第38報
子どもたちを支援の「真ん中」に

【2010年3月9日 ハイチ・ポルトープランス発】

© UNICEF/NYHQ2010-0174/Shehzad Noorani
ハイチの首都ポルトープランスのラカイ・ドン・ボスコセンターに配布されたユニセフの早期幼児開発ケアキットに入っていたおもちゃで遊ぶ女の子と、その様子を見守る年上の男の子たち。

ポルトープランス市内のとある空き地。地震で倒壊した建物などで壊されたセダンや小型トラック、スポーツ多目的車(SUV)が並び、その隙間を縫うように、テントや防水シートが並び、人々の衣服がところ狭しと木製の棒で吊るされています。かつて自動車販売店だったこの場所は、今、1万5000人を超える数の被災者が野宿を続ける避難所になっています。そして、その1万5000人の多くが、18歳未満の子どもたちです。

100万人以上の子どもたちが被災した大地震の発生から7週間が経過しました。ユニセフは、他の人道支援団体と共に、こうした臨時避難場所での生活を余儀なくされている幼い子どもたちへの支援の一環として、早期幼児開発ケアキットを提供しています。

包括的なアプローチ
© UNICEF/NYHQ2010-0170/Shehzad Noorani
ポルトープランスにあるラカイ・ドン・ボスコセンターに届いた早期幼児開発ケアキット。

このキットは、子どもたちの様々な権利を守り、様々なニーズを満たすことを目的に、ユニセフが開発したものです。一つのキットには、約50人分のおもちゃの他、安全な遊び場を作るための資材、様々な年齢の子どもに対応した学習用品、基礎的な衛生用品、そして、このキットを活用する人々へのイラスト付ガイドブックなどが入っています。

すでに約40ヵ国で使用されているこのキットは、主に自然災害や武力紛争などの状況に置かれている子どもたちを念頭に作られており、その内容は、就学前の幼い子どもたちに特有の社会的、情緒的、身体的、そして認知上また発育上のニーズに合わせて活用できるように配慮されています。

地震発生後、このキットは、児童養護施設や「子どもに優しい空間」、栄養不良児のための給食センターのほかに、小児医療センターや孤児院、保育所などに配布されました。ユニセフはまた、こうした活動を、他のユニセフやNGOの支援活動とも有機的に連携させるべく、作業グループを設置しました。

新たな「機会」の創出

ユニセフのキャサリン・マテルノウスカ子どもの保護専門官が、元自動車販売店の敷地に作られた避難キャンプに初めてこのキットを持ち込んだ時、数十人の子どもたちが列を作りました。クレヨン、塗り絵、色とりどりのブロックがひとつずつ取り出されると、子どもたちは手を叩いて大喜びです。小さな子どもたちは飛びはねて喜んでいました。

ユニセフは、出来る限り早く、このキットをハイチ全土で配布できるよう準備を進めています。未だに、ほとんどの学校が休校したままですが、ユニセフのマテルノウスカ専門官は、このキットが、子どもたちのニーズを満たし、新たな「機会」を与えてくれていると話しています。

「こうしたゲームは、子どもたちに“安全な空間”を提供しているのです」「(学校が機能を止めてしまっている中でも)算数の知識や読書力をみがくための勉強の機会を提供してくれています。女性に対する暴力等の問題を話し合ったり、どうしたら子どもたちが自分自身を守れるのかを知る好機となっています。」

ユニセフは、復興・開発に向けた支援の中心に、子どもたちのニーズに応える活動が位置づけられるよう、ハイチ保健省や教育省、社会福祉研究所、他の人道支援団体と密接に協力しながら支援活動を続けています。