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財団法人日本ユニセフ協会



ハイチ地震緊急・復興支援募金 第40報
家族との再会事業

【2010年3月24日 ハイチ・ポルトープランス発】

ユニセフのスタッフは、ジェファーソン君(8歳・仮名)と、ハイチの首都プルトープランス中心部に設置された臨時保護センターで出会いました。ジェファーソン君は、1月12日にこの地を襲った大地震によって家族と離れ離れになった推定数千人の子どものうちの一人で、この保護センターで2週間を過ごしていました。

ジェファーソン君のことは、世界中でニュースとなりました。ジェファーソン君は、1月29日、米国のグループが被災地から連れ出そうとした33人のハイチの子どもの一人だったのです。国境を越えてドミニカ共和国に入ろうとした際、このグループは警察に取り押さえられました。地元当局は、このグループは適切な法的書類を所持しておらず、子どもたちの多くが孤児ではなかったと伝えました。

この劇的な事件から数週間後、ジェファーソンくんは、ユニセフの訓練を受けて家族と離れ離れになった子どもたちを確認・登録する活動をしているソーシャル・ワーカーからインタビューを受けました。

重要な情報
© UNICEF video
ハイチの震災後、離れ離れになった家族を見つけるため、ユニセフの特別な訓練を受けたソーシャル・ワーカーと話すジェファーソン君(8歳・仮名)。

ハイチの子どもたちの中には、震災によって大きな心の傷を負い、自分の苗字さえ思い出せない子どももいます。こうした子どもたちに対処する際、訓練を受けたこうしたソーシャル・ワーカーの役割は、非常に重要なものです。

インタビュー開始直後、ジェファーソン君は、当然のことながらはにかんで、あまり話しませんでした。しかし、しばらくすると、リラックスした様子で話し始めました。

ジェファーソン君が米国のグループの人々に連れ出された日のことを詳細に覚えていることは、すぐに分かりました。さらに重要なことは、ジェファーソン君が母親の名前と以前住んでいた家の住所を思い出したことです。ソーシャル・ワーカーに励まされて、ジェファーソン君は、母親が作ってくれた料理のことも話すことができました。

家族の追跡調査
© UNICEF video
ポルトープランスにある臨時センターの前で、ジェファーソン君の一時的な里親家族と話をするユニセフの子どもの保護担当官。

「家族がすぐに見つかることもあります。」ユニセフの子どもの保護担当官ブノア・フルニエは話します。「これは子どもの年齢によります。子どもたちが母親の名前を覚えていると、そのことが大きな助けになります。近隣の人々も協力して、情報をくれるかもしれません。例えば、母親が亡くなっていたり、他の地域や州に移動したりしている場合もありますから。」

「そしてユニセフは、こうした情報を使って、スタッフや地元のパートナーに家族の追跡調査を依頼しているのです。」(フルニエ子どもの保護担当官)

しかしながら、子どもたちと親や親類者との再会事業は、時間がかかり、忍耐のいる作業です。今日までに、子どもの保護担当スタッフは、500人以上に上る保護者と離れ離れになった子どもを確認し登録していますが、ポルトープランス周辺には、さらに数千人の子どもたちが同じような状況にあると推定されています。

家庭環境

多くの子どもたちが、最終的にはケアセンターに保護されていますが、一方、里親家庭に迎えられる子どももいます。ユニセフの子どもの保護担当官マリエ・デ・ラ・ソウディエレは、これは、いくつかの点で子どもにより良いことだと話します。

「子どもたちには、他の子どもと一緒に遊んだり、おとなが子どもたちの世話をしてくれる家庭的な環境が必要です。」「特に、緊急事態の間、児童擁護施設が子どもたちを本当の孤児にしてしまうこともあります。たとえ子どもたちの親がいるとしても。」

こうした家族との再会事業の結果、現在、ジェファーソン君を含む33人全ての子どもたちが、親類や保護者と再会しています。こうした子どもたちの家族を見つけ出す支援は、現在行われているハイチでの人道支援活動におけるユニセフの重要な役割の一つです。