HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > 東日本大震災緊急募金
財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第64報
宮城県の保育園・幼稚園でプレイセラピー研修を実施

【2011年5月27日 東京発】

© 日本ユニセフ協会

日本ユニセフ協会では、東日本大震災で被災した未就学児をケアする教職員や保護者を対象に、日本プレイセラピー協会との共催で、5月29日(日)と30日(月)の2日間にわたり、宮城県内の保育園、幼稚園でのプレイセラピー研修を実施。現在、参加者を募集しています。

日本ユニセフ協会は、震災直後から被災した子どもたちへの心のケアの重要性を訴え、その支援に取り組んできました。避難所などで子どもたちに接するボランティアの方々に対する、ユニセフなどが世界的に使っている被災直後の子どもたちへの接し方マニュアル(行動倫理規定)などを使った研修や、再開された保育園や幼稚園に園児たちが戻る時期には、先生や保護者を対象に遊びを通した心のケア(プレイセラピー)の研修を実施してまいりました。これまで、プレイセラピー研修を受けた教職員や保育士、ボランティアの方々からは「震災の後、子どもへの接し方が分からず戸惑っていたので、研修を受けてよかった」「他の園との情報共有がなかなかできなかったので、今日それぞれの園の悩みがきけ、自分ひとりではないと安心した」という感想が寄せられています。

日本ユニセフ協会では、子どもたちの心理社会的支援を家庭と施設の両方から包括的に展開できるよう、震災2ヶ月目を迎えた今月中旬から、宮城県・岩手県の沿岸部被災地を中心に、改めて子どもの心のケアのためのプレイセラピー研修を実施しています。

■5月29日/30日のプレイセラピー実施予定(宮城)

日  程施設名対象/定員
5月29日(日)新月保育所保育士
各セッション約35名
5月30日(月)相川保育所保護者18名
保育士7名
なとり幼稚園幼稚園教諭25名

***

プレイセラピー(遊戯療法)について:

© 日本ユニセフ協会

プレイセラピーは、安全な環境と遊び道具を使って、子どもたちに自分の気持ち、考えや行動を表現する場を与えるために、教職員や保護者がその方法を学び、手伝うものです。子どもたちが、おとなのように、言葉で自分たちの気持ちを表現できるようになるには、小学校高学年11、12歳くらいからだと言われています。1920年〜1930年代、児童臨床家は言葉の発達途上である子どもたちが他の手段で自分たちの気持ちを表現する方法は何か、それをセラピーの中で使うことはできないのかと考え、「遊び」をセラピーの中に取り入れるようになったのがプレイセラピーの始まりです。

プレイセラピーは、子どもへの心理療法として実際に効果があるのかを測定する科学的な研究が近年盛んに行われており、その効果が実証されてきています。たとえ、いつも通りに見える子どもにも、今、心のケアが大切です。ひとりでも多くの子どもたちの笑顔をつくるために、日本プレイセラピー協会のご協力も得て活動しています。

現在の支援物資到着状況

支援先
(県別)
支援物資 到着日 数量 寄贈企業 備考
宮城 3月19日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
福島 3月22日 12,672本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 男児・女児用下着 3月22日 20万枚    
岩手 男児・女児用下着 3月23日 3万枚    
福島 3月23日 4,680本 キリンMCダノンウォーターズ(株) 2Lペットボトル
宮城 子ども用靴 3月23日 10,000足  
宮城 子ども用おむつ 3月24日 80パック P&G  
岩手 子ども用下着 3月24日 9,700枚    
福島 3月24日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
岩手 3月26日 1,404足 アキレス(株)  
岩手 男児・女児用下着 3月27日 28,266枚    
岩手 長靴 3月27日 7,462足    
岩手 お尻ふき 3月28日 1,200個 P&G 赤ちゃん用
宮城 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 ランドセル 4月6日 70個 日本ニューバッグチェーン  
岩手 ランドセル 4月6日
-7日
340個 セイバン  
宮城 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
岩手 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
宮城 軽自動車 4月8日 3台    
宮城 サプリメント 4月上旬〜 4,000ボトル    
福島 4月11日 1,536本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 レクリエーションキット
補充素材
4月12日 60セット
宮城 ミニカー 4月12日 約1,200 タカラトミー
相模原* 4月12日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 プレイマット 4月13日 2種
各80枚
IKEA
宮城 お絵かきセット 4月13日 60セット IKEA
岩手 保育園用いす・テーブル・座卓 4月14日 いす75脚・テーブル11台・座卓9台   被災した各幼・小・中・高と移転先へ
宮城 原付バイク 4月15日 5台    
岩手 小・中学生用ノート・文具セット 4月15日 (16,700セット)    
宮城 PC183台・コピー・FAX複合機(57台)・プリンター(61台) 4月18〜21日     各幼・小・中・高と移転先へ
福島 移動式黒板 4月21日 10台    
福島 仮設トイレ 4月22日 20基    
福島 放射能量測定器 4月28日 14台   相馬市各学校へ
岩手 更衣室・授乳用仕切りシステム 4月29日 21セット    
埼玉* 牛乳 4月末〜     加須市双葉町避難所
埼玉* ヨーグルト 5月初旬〜   ダノンジャパン(株) 加須市双葉町避難所
岩手 クーピー(120セット)/絵の具(240セット) 5月13日      
岩手 卓上電気スタンド 5月14日 15台    
岩手 文具セット 5月16日 840セット    
福島 ロッカー 5月16日 22セット   南相馬市教育委員会へ
福島 PC 5月16日 1台   石川町教育委員会

ちっちゃな図書館送付状況:約11万冊が350箇所以上に発送済み。(5月16日現在)
福島「おもいっきり!そとあそび」プロジェクトの参加児童数(予定含む):約5600名(5月26日現在)

*被災者受け入れ場所

※一部支援物資については、各県の物資集積倉庫より他県の避難所または被災者に配布されている場合もございます。

2011年5月16日午前9時現在 (広報室まとめ)