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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第131報
被災されたお父さんを応援しよう
父子家庭・父親育児支援講習会を開催

【2011年12月14日 宮城発】

熱心に耳を傾ける参加者。

日本ユニセフ協会では、被災父子家庭、および復興ストレスを抱える被災県の父親全体への支援を通して、養育放棄や子どもを巻き込むDV、児童虐待、一家心中などの予防を目指しています。そこで、10月よりNPO法人新座子育てネットワークに委託し、保育所、幼稚園、子育て支援センター、児童相談所など子育て関連の施設職員をはじめ、仮設住宅の自治会長等に向けた講習会を実施しています。父子家庭・父親育児に関する支援技術・知識・情報・思考力を身につけることで、「お父さん支援員」として被災した父親とその家族をサポートしやすい環境づくりを目指しています。仙台市と石巻市で、計8回の父親支援の講習会が実施されました。

コックさんがきゅうりをもむようにマッサージを行うユニークなエクササイズを紹介。マッサージする人をコックさん、マッサージされる方をきゅうりに見立ててマッサージを行った。

その一環として、12月9日(金)、宮城県石巻市 みやぎ生協蛇田店にて、お父さん支援員のための講習会が開催されました。「こ〜ぷ助け合いの会」や、「子育てひろば」のボランティアスタッフ、幼児一時預かりを行う「こ〜ぷマミーサポートルーム」のスタッフのほか、ボランティアセンター等から18名の方々が参加しました。3時間にわたって、新座子育てネットワークの講師による、父親支援の基礎知識についての説明、震災による困難を抱える家族を支えるに当たってのポイントの解説、父子家庭の暮らしに関する情報について講習が行われました。途中で、ビデオの上映を通じて大学教授や子育て支援の専門家のアドバイスを聞いたり、ストレスを解消しリラックスできる体をほぐすエクササイズも体験しました。熱心に耳を傾け、ペンを走らせる参加者の姿が見られました。

参加者からは「日常の生活の中で、自分たちができる支援の多さに気付いた。子育てに悩んでいる父親に焦点を当てた活動をしたい」、「個人でできることは限られているが、自分でも役に立つということ、そして人と人とのつなぎ役になれると実感できた」といった声が聞かれました。

講習で育成された「お父さん支援員」の方々は、年末年始に向けて地域のお父さんたちとのネットワークづくりを目的に、蕎麦打ちやケーキ作りなどを企画されています。日本ユニセフ協会は、父子家庭・父親育児支援をはじめとし、被災されたひとり親家庭の支援を2012年も継続・拡大していく予定です。

今後の父子家庭・父親育児支援事業に関する予定は、NPO法人新座子育てネットワークのホームページをご覧ください。

写真クレジット全て:© 日本ユニセフ協会

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