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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第141報
Tegami project
中国の大学生から届いた手紙を岩手県立大学に届けました

【2012年2月3日 岩手発】

雪がちらつき始めた昨年11月21日、岩手県にてTegami Projectを行いました。今回は中国の大学生から届いた手紙を岩手県立大学の1年生に届けました。

中国について特別授業をしてくださった張 京萍准教授。

はじめに、岩手県立大学の張 京萍准教授が母国の中国について、生徒の皆さんに特別授業を行ってくださいました。黒板に張られた地図を使って、「中国は鳥の形をしているんです」という言葉から張先生のお話は始まりました。面積は日本の25倍、人口は世界一で、子どもの人口だけでも日本の総人口よりも多い。そして、56の民族が存在する多民族国家であること、各地でそれぞれの文化が発展していること、女性の社会進出が実現していること、政治についてなど多岐にわたるお話をしてくださいました。また、中国では餃子は水餃子がほとんどで、油で焼く餃子は水餃子があまった翌日にする食べ方であまりしないんですよといった楽しいお話もしてくださり、始めは静かに聞いていた生徒の皆さんも関心をもって聞いていました。隣国であっても中国について知らないことが多かったかと思うので、中国だけでなく、いろいろな国にも興味を持って欲しいという思いをこめて、授業してくださいました。

中国について詳しくなったところで、さっそく生徒の皆さんに手紙を渡しました。今回届いた中国からの手紙は、河南省の大学で日本語を専攻している大学4年生からのお手紙です。すべての手紙が日本語で書かれていました。「文法に誤りがあったり、折り紙も上手ではないかもしれませんが、私たちはずっとそばにいるからという気持ちを伝えたくて、お手紙を送ります」とメッセージが添えられていた手紙には、どれも便せんいっぱいに温かい言葉がつづられていました。

手紙を渡すと教室からは、「私たちよりも日本語が上手!」という声があちこちから聞かれ、とても大切そうにメッセージを読んでいました。そして、岩手県立大学のみんなが書き出したお返事も届いた手紙と変わらないくらいたくさんの言葉で埋められていました。

   

「思いをこめて書かれた一語一語が本当にうれしい。」「外国で災害が起きたときもとても心配には思うけど、形で伝えることは今までなかったので、手紙をもらって本当にありがたいと思った。」と手紙を受け取った気持ちを笑顔で話してくれました。

日本ユニセフ協会は、世界中の子どもたちから届いたお手紙を東北の子どもたちの元へ届け、そのお返事を世界の子どもたちへと届けて繋ぐTegami projectをさらに進めていきます。

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