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日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第185報
TEGAMIが繋いだ被災地と紛争地の子どもたち アグネス大使
パレスチナ自治区の“お返事”を福島の子どもたちに

ほうらい幼稚園に飾られていた昨年届いたパレスチナからの手紙

【2013年3月8日 東京発】

3月4日、福島市・ほうらい幼稚園にパレスチナ自治区から届いた29通のお手紙を届けました。ほうらい幼稚園とパレスチナ自治区の子どもたちとの絆が築かれたのは、昨年2月。東日本大震災支援活動の一環として実施した「Tegami Project」により、日本の援助でユニセフが支援しているビアデコム・ファミリー・センター/青少年児童センターの子どもたちからのお手紙や絵が園の子どもたちに届けられました。

東日本大震災発生直後から、日本ユニセフ協会には、30を超える国や地域の子どもたちから2000通を超える被災地の子どもたちへの応援やお見舞いのメッセージが届きました。この手紙を被災地の子どもたちに届け、世界と被災地の子どもたちの間の「絆」を築いてきたのが「Tegami Project」(https://www.unicef.or.jp/tegami_pj/)です。パレスチナの子どもたちからの手紙を手にした、ほうらい幼稚園の園児からのお返事も昨年夏にパレスチナに届けられました。

ビアデコム・ファミリー・センター(パレスチナ)に飾られていたほうらい幼稚園からのお返事

今回、ほうらい幼稚園の子どもたちに手渡されたお返事は、アグネス大使が昨年11月にパレスチナ自治区を訪問した際に預かってきたものです。現地でアグネス大使は、壁が延々と続く分断された町、学校に通うだけでも一日に何度も、毎日検問を通らなくてはいけない子どもたちの現状を目の当たりにしてきました。滞在中にはガザ地区にあるビアデコム・ファミリー・センターも訪問。手紙を送ってくれた子どもたちと交流し、ほうらい幼稚園の子どもたちに向けたお返事とプレゼントを託されて帰国したのです。

© UNICEF oPt/2012/Pirozzi
子どもたちから手紙とプレゼントを手渡されたアグネス大使

アラビア語からの翻訳作業を行い、日本語訳をつけたお手紙とプレゼントとともにほうらい幼稚園に訪れると、園の壁には昨年届けたパレスチナからの手紙が飾られていました。ガザのファミリーセンターと同じ光景でした。

早速、子どもたちにお手紙とプレゼントを手渡しました。プレゼントの入った大きな箱には、手作りのお人形、スプーンを並べて作ったお花の飾りや刺繍キルトなどたくさんのものが入っていました。そして、お返事には福島の子どもたちのそれぞれの名前がアルファベットで書かれており、友だちになったみんなを心配する声、健康やこれからの幸せを願うメッセージ、そして、「すてきなお手紙、ありがとうね」「日本のみんなのこと、大好きだよ」と添えられていました。

ほうらい幼稚園に届けられた手紙とプレゼント

アグネス大使は、パレスチナの子どもたちにもお話した絵本『しゅくだい』の読み聞かせも行いました。「おうちの人と抱っこすること」という宿題が出るお話を子どもたちは楽しそうに聞いていました。イベントの最後には、園の子どもたちから、御礼の歌とパレスチナの子どもたちのために作られた折鶴が渡されました。

様々な壁を超え、子どもたち同士をつないだ手紙。手紙を通じて、被災地と紛争地の子どもたちの間に芽生えた友情、お互いを思いやる気持ちが海を越えて繋がっています。

パレスチナから届いた手紙
 
パレスチナから届いたプレゼント

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