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日本ユニセフ協会
 



東日本大震災復興支援 第232報
震災で流された遊び場
「プレーカー」3台が、岩手・宮城・福島へ

【2014年5月25日 石巻発】

震災直後、深刻化したのが子どもたちの「遊び場」の問題です。新たな宅地や商業地の確定すらままならない被災地の多くでは、発災から3年を過ぎた今も遊び場が足りず、深刻な状態が続いています。

「遊び」は、子どもたちにとって、単なる「余暇」ではありません。「遊び」は、子どもたちが人として成長するために、他人や社会との関係を学ぶために欠かせないものなのです。

日本ユニセフ協会では、「子どもが“遊び”をつくる遊び場」=プレーパークや、子どもが“遊び”をつくる道具を載せたワゴン車=「プレーカー」の出前活動などを通じて、全国各地で子どもたちに遊びの機会づくりの活動を続けている日本冒険遊び場づくり協会と協力。2012年から、岩手県の被災地などで、常設の遊び場を失った子どもたちに遊べる場所=子どもたちの居場所を提供する活動を続けてきました。

日本冒険遊び場づくり協会による被災地での活動は、2013年10月、復興庁の「新しい東北」先導モデル事業の一つに選定。これを受け、日本ユニセフ協会も、より多くの地域で子どもたちに“遊び”の機会が提供できるよう、各地の活動をコーディネートするスタッフ=「プレーリーダー」の育成などに協力してまいりましたが、本活動が岩手・宮城・福島3県で本格的に始まるにあたり、当協会より、「プレーカー」2台を新たに提供。既に活動を始めている1台と合わせ、5月25日(日)、石巻市の中瀬プレーパークに参加する子どもたちの前で、「しゅっぱつ式」が行われました。

来年3月には、宮城県仙台市で第3回国連防災世界会議が開催されます。東日本大震災被災地の復興を世界に発信し、防災に関する日本の経験と知見を国際社会と共有する機会となるこの会議に向け、ユニセフは、会議そのものはもとより、会議に至る被災地復興のプロセスの中で、子どもたちが“主役”の一人として位置付けられるよう、日本政府はじめ関係各方面に働きかけています。また、日本ユニセフ協会は、こうした「遊び場」や「居場所」の確保・提供も重要な取り組みの一つと考えています。

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