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財団法人日本ユニセフ協会



レバノン:避難民40万。市民200人死亡−3割が女性と子ども

【2006年7月18日 レバノン/ジュネーブ発】

レバノンの状況は急速に悪化の一途を辿っています。18日までに、市民200人以上が死亡。負傷者も400人を超え、うち3割が女性と子どもと報告されています。空港、発電所、橋脚、ガソリンスタンドなど、レバノンを支える社会的インフラはことごとく破壊され、医療サービスをはじめとする基本的な社会サービスの供給もままならない状態です。これまでに、40万人が住む家を追われたと推測されています。多くは、親戚や友人の元に逃れることができたようですが、4万人程が、学校の校舎での避難生活を強いられています。18日現在、「避難所」となっているのは70校ですが、今後この数が増えることは予想に難くありません。生活設備の整わない「避難所」への更なる避難民の集中により、彼らの衛生状態、健康状態が悪化する事が懸念されています。

紛争が続く中、周辺国からレバノンへのアクセスも難しくなってきています。空路、海路、そして陸路も、シリアに続く2、3の「裏道」を除いて、全て使えなくなってしまいました。また、状況は国内でも同様で、特に南部のコミュニティや村々の孤立化が進んでいるため、ユニセフをはじめとする人道支援組織の活動も、より困難な状況に直面させられています。

ユニセフは、乳幼児や妊婦のケアや治療に必要な医薬品や、病院・保健センター・「避難所」となった学校向けの発電機と燃料を支援する準備をはじめています。また、給水車による飲料水の供給や浄水剤・衛生キットの配布、仮設トイレの設置、「子どもたちが安心できる場所」としての学校活動の再開支援や「心のケア」支援等を開始する予定です。