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日本:被災地の宮城県で学校が再開!

2011年4月12日


© 日本ユニセフ協会

4月12日、東日本大震災で被災した宮城県女川町の女川第二小学校で入学式と始業式が行われました。式ははじめ8日に予定されていました。しかし、7日深夜の余震で延期になったため、子どもたちにとっては長く待ちわびた学校の再開となりました。式のはじめに、震災で犠牲になった方々のために黙とうがささげられました。子どもたちからはすすり泣く声がひびきました。

梶谷校長先生は、子どもたちにメッセージをおくりました。「今朝、学校に来られてうれしいという声を聞いてうれしくなりました。みなさんがうれしいと、先生たちもうれしくなってがんばることができます。一生懸命、勉強やいろいろな仕事のお手伝いをしていきましょう。これから女川第四小の子どもたちも一緒に勉強することになります。みんなで仲良くがんばりましょう。」


© 日本ユニセフ協会

在校生135名を代表して6年生の渡邊杏奈さんが、新学期の決意を述べました。「東日本大震災でたくさんのものをなくしました。女川第二小の伝統を受けつぎ、すてきな二小を築こうと約束した友達も遠くにはなれてしまいました。はなれていった仲間の思いもこめて、がんばりたいことを3つ決めました。1つ目は、いつも笑顔でいることです。その理由は、笑顔でいることで学校だけでなく地域も元気になればいいと思ったからです。2つ目は、友達を大切にすることです。避難所で支えあって生活して、不安な気持ちが和らぎました。3つ目は、6年生としての責任をもつことです。責任をもって行動し、二小を盛りあげていきたいと思います。『負げねちゃ女川二小』を合言葉に、二小っ子の底力を発揮する大きな一歩を踏みだします。」子どもたちが校歌を斉唱すると、先生や保護者の方の多くは涙をうかべていました。

日本ユニセフ協会は、女川町の子どもたち全員にユニセフの学校かばんやランドセル、えんぴつ、ノート、筆箱などの学用品を届けました。これからも被災地の学校再開に向けて、支援を続けていきます。

財団法人 日本ユニセフ協会