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ニジェール:食糧不足が引き起こす学校の問題

2012年2月6日


© UNICEF Niger/2012/Tidey
ザラさん(左)とウームーさん(右)

ニジェールでは現在おきている食糧不足のために多くの子どもたちが栄養不良にかかり、健康障害を引き起こすおそれがあります。食べ物が十分にない状況では、教育はどうしても後回しになってしまいます。

ニジェールのティラベリ県のベゴルー・トンドゥ村に住んでいる、いとこ同士のザラさん(14歳)とウームーさん(16歳)と家族は、食糧を手に入れるのが大変で、1日1食ありつければ良いほうです。お父さんたちはガーナに出稼ぎに行ったきり連絡がありません。それでも二人は今のところ、どうにか学校に通っています。ウームーさんは、「これほど食べ物にこまったことはありません。学校はもちろん続けたいけれど、おなかが空きすぎて・・・ときどき黒板の字がかすんで見えないんです。」と話します。この状況が続けば二人は学校に通うのをあきらめざるを得ないと言います。

ユニセフはニジェール政府やWFP(国連世界食糧計画)と協力し、学校に緊急食糧を届けたり、避難民の子どもたちのために臨時教室を開くなど、支援活動を始めています。何十万人もの子どもたちの命がおびやかされているこの危機に対処するため、国際社会のいっそうの努力がもとめられています。

財団法人 日本ユニセフ協会