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シリア: “なんとか生き延びている”シリアの子どもたち

2012年12月21日


© UNICEF Lebanon/2012/Juez
多くの子どもたちが、ダンボールやビニールシートで作られた“テント”で、厳しい冬の生活に耐えている。

12歳のヤーヤくん(仮名)は、家族と一緒に内戦が続くシリアから、レバノンの小さな村に逃げてきました。この時期のレバノンは、気温が0度を下回ることも多く、よく雪も降ります。
しかし、逃げてきたのは9月でまだ暑かったため、毛布を一枚も持ってきていません。
まきを買うお金がないので、元々木を燃やすために作られた煙突で、ゴミの山や道端で見つけたプラスチックを燃やして体を温めています。衣服も、レバノンに着いた時に着ていた薄手のものしかなく、寒さと雨をしのぐには、不十分です。

シリアからほとんど何も持たずに避難をしなければならなかった人々は、厳しい冬が始まったレバノンで、“なんとか生き延びている”状況に置かれています。ユニセフは、他の団体と協力をして、レバノンに避難しているシリアの子どもたち3万人に、靴や靴下、ズボン、上着、帽子、手袋、タイツなど冬用の防寒着がセットになった“冬用キット”を届けています。また、毛布やビニールシート、家庭用の衛生キットと新生児用キットも配布し、医薬品や栄養治療用の支援物資も届ける準備を進めています。

公益財団法人 日本ユニセフ協会