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シリア:「バック・トウ・ラーニング(再び学ぼう)/スクール(学校へ戻ろう)」キャンペーン

2013年9月6日


© UNICEF/JORDAN2013/Sharpe
ヨルダン・ザータリ難民キャンプで、通学カバンに学用品などをつめるシリア難民ボランティアたち。「キャンプには大勢の子どもたちがいる。子どもたちを助けるのが務めだ」と語る父親の姿も。

シリアでは、紛争の影響で3000以上の学校が破壊されてしまいました。中には、放火されてしまった学校もあります。被害のなかった学校も、紛争で家を失った人々の避難所となっています。紛争が始まるまでは、ほとんどの子どもたちが学校に通えていたシリアですが、このように、今では多くの子どもたちが教育の機会を失ってしまいました。ユニセフは、子どもたちが少しでも紛争前と同じように学校に通えたり、勉強が続けられるように、「バック・トウ・ラーニング(再び学ぼう)」や「バック・トウ・スクール(学校へ戻ろう)」などのキャンペーンの準備を進めています。300の仮設の校舎を建てる予定で、現在、70校が完成しています。また、9月の新学期にあわせて、100万人の子どもたちに文房具の入った通学かばん一式を配布する予定です。このほかにも、先生向けの教材や遊び道具、小さい子どもたち向けの物資なども届けています。
しかし、地域によっては戦闘が激しく続き、治安が悪いなどの理由で、通学ができない子どもたちもたくさんいます。そういった子どもたちのために、ユニセフはシリア政府などと協力して、自宅でも学校と同じ内容が学べる自主学習プログラムの準備も進めています。

公益財団法人 日本ユニセフ協会