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シエラレオネ:エボラ出血熱から回復、健康を取り戻した人々の喜びの声

2014年8月7日


© UNICEF Sierra Leone/2014/Dunlop
エボラ治療センターから退院したバンディー・ジェワッドくん(7歳)。

西アフリカで感染(かんせん)が増え続けているエボラ出血熱。エボラ出血熱にかかると、熱が出たり、頭痛やのどの痛みをおこします。その後、おう吐やげりがおこり、さらに悪くなると身体のいろいろな部分から出血し、死にいたります。

多くの感染が見つかっているシエラレオネ東部のケネマ地区では、レストランの出入口に手を消毒するための塩素(えんそ)バケツがおかれ、建物の壁(かべ)にはエボラに関する情報がかかれたポスターが貼(は)られています。ラジオや住民の会話から聞こえてくるのはほとんどエボラに関すること。あいさつをするときには、身体があまりふれないように、握手(あくしゅ)ではなく軽くひじとひじを合わせるだけです。

7歳のバンディー・ジェワッドくんは、シエラレオネでも多くの感染が見つかっている地域のひとつ、ダルという村でエボラに感染しました。ケネマの治療(ちりょう)センターへ運ばれてきたとき、ほとんどの人が生きのびることはできないだろうと思っていました。しかし、しばらくしてから回復の兆(きざ)しを見せはじめたバンディーくんは、その後少しずつ体力を回復していき、治療センターから退院することができました。

「幼いバンディーくんが、悲惨(ひさん)な状況が続いていたエボラ・ユニットに笑顔をもたらしたのです。バンディーくんの回復した姿を見ることができて、とても嬉しく思います」と、治療にあたっていたボランティアのイギリス人看護師が話します。バンディーくんは、治療センターから退院するときにもらった小さなトラックのおもちゃを、うれしそうに看護師たちに見せていました。

エボラの感染をとめるためには、正しい知識(ちしき)や予ぼうの方法を知ることが大切です。シエラレオネでは、バンディーくんのように多くの人たちがエボラから回復しており、そうした人たちの声はエボラに関するまちがった理解や迷信を解く大きな力となることでしょう。

■このニュースのくわしい内容は
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