ニューヨーク:世界の先住民の国際デー2014年8月8日
子どもの権利条約が定められてから、多くの場所で、子どもたちをとり巻く環境(かんきょう)は良くなりました。しかし、先住民の子どもたちの状況にはあまり変化が見られません。開発途上国でも、先進国でも、先住民の子どもたちは不利な状況におかれているのです。 先住民の子どもたちは、先住民でない子どもたちと比べて、学校に通い、良い成績をおさめられない状況にあります。理由の一つとして、先住民の言葉と公用語の両方で授業がおこなわれないことがあげられます。公用語だけで授業をおこなうと、先住民の言葉を使っている子どもたちは、授業についていくことがむずかしくなります。そして、学校が楽しくないと感じるようになり、学校に行くことが嫌(いや)になってしまいます。その他にも、家が貧しいこと、女の子は学校に行かなくても良いという考えがあること、家の近くに学校がないといった理由もあります。 ユニセフは、先住民の子どもたちの権利を守るために、先住民の言葉と公用語による授業、先住民の文化を気づかった保健サービスや出生登録、子どもの保護といった支援(しえん)を行っています。また、より正しい情報を伝えることで、先住民の子どもたちがかかえる問題をはっきりとさせ、先住民の人々とそうでない人々の格差(かくさ)をなくし、先住民の人たちの生活を良くするための取り組みができるようになると考えています。 ユニセフで子どもの権利を担当する副部長のスサナ・ソットリは次のように述べています。「すべての子どもたちの権利が実現されて、はじめて、子どもの権利条約の約束は果たされたことになります。世界中のすべての子どもたちに到達し、生存と発達、生まれ持った力を最大限に生かすようにできる機会を提供するためには、さらなる取り組みが必要です」 ■このニュースのくわしい内容は |