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ガザ地区:50万人近い子ども、新学期迎えられず

2014年8月24日


© UNICEF/2014/Eyad El Baba
こわされた学校の教室。

争いが続くガザでは、8月24日に新学期が始まります。この夏、ガザのいたるところで戦いが起こり、子どもたちは心に深い傷を負いました。あまりの恐ろしさで外へ遊びに行くことすらできませんでした。子どもたちがいつもの生活を取りもどすためにも、学校はとても大切です。しかし、8月24日、戦いが行われている海に近い地域の学校は新学期を始めることができず、50万人近い子どもたちが小学校や中学校に通うことができませんでした。

ガザでは、7月8日に戦いが始まってから少なくとも219の学校が被害(ひがい)を受けました。そのうち22校は使うことができなくなるほどの被害を受け、さらに、103校にはおよそ33万人が避難(ひなん)しています。

子どもたちが再び学校に通えるようにするには、すぐに戦いを止め、こわれた校舎をなおさなければなりません。子どもたちが安心して暮らせるよう、不発弾をとりのぞく必要もあります。また、学校に避難している人たちの住む場所も探さなければなりません。

ガザの子どもたちは、毎日のように行われる攻撃や家に帰ることのできない生活にたえており、なかには愛する家族や友達を失った子どももいます。子どもたちの心の傷をいやすため、学校の時間割には心のケアが取り入れられる予定です。しかし、それを行うためにも、まずは子どもたちが学校に通えるようにしなければなりません。

「教育はあらゆる社会の礎(いしずえ)です。教育に投資することは、つまり、平和と安定に投資することであります。そのためには、学校の修理や再建、建設するための資材が早急に必要です」と、ユニセフ・パレスチナ事務所の功刀純子(くぬぎじゅんこ)さんは述べています。

■このニュースのくわしい内容は
 ガザ地区:50万人近い子ども、新学期迎えられず 被害を受けた学校219校、うち103校に約33万人が避難

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