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ネパール: 地震でけがをした女の子も笑顔に!医療用テントが届けられる

2015年6月1日カトマンズ(ネパール)発


© UNICEF/PFPG2015-3075/Karki
兄のラムさんが母親のシタさんにコルセットをはめる様子を見つめるラミタさん

ユニセフは地震の被害をうけたネパールで、すでに100以上の医療用(いりょうよう)テントや、たくさんの毛布を提供しています。

4月25日、ネパールを大地震がおそったとき、ラミタ・ギリさん(11歳)はシンドゥーパルチョーク郡のジャミレにある自宅のベランダでお昼ご飯を食べていました。怖くなり、お母さんをさがしに家の中へかけこみました。

「『お母さん!お母さん!』と、さけびました。そのとき、とつぜん家がくずれ、下敷きになったのです。4時間後、お兄ちゃんが私をがれきの中からたすけ出してくれました」と、ラミタさんがそのときのようすを思い出しながら語ります。

ラミタさんは打撲(だぼく)やけがをし、また母親のシタさんも脊髄(せきずい)にきずを負う大けがをしました。この大地震で400以上の保健施設がこわれ、700以上がひがいを受けました。脊髄にけがをした人々には、長期の入院と治療(ちりょう)が必要です。ラミタさんとシタさんはリハビリセンターのテントで、1台のベッドをふたりで使いながら治療を受けています。

リハビリセンターには52台のベッドがありますが、地震でけがをした人がたくさんはこびこまれ、患者数は地震が起こる前の3倍ほどにまで増えています。ユニセフからのテントはリハビリを終えた患者や、ある程度自分の力で動くことができるようになった人たちのために使われています。テントのおかげで、リハビリセンターのスペースが確保され、よりよいサービスを提供できるようになりました。また、テントは病院、診療所、子どもを産むための施設(しせつ)、妊娠中や出産したお母さんたちのための施設などにも届けられています。

何週間もの治療で、ラミタさんとシタさんは、ゆっくりとですが歩くことができるようになりました。「いつか、新しい家が建てられるようになればいいな!」と、ラミタさんが笑顔で話しました。

■このニュースの詳しい内容は
 地震で傷を負った女の子、再び笑顔に 各地に届けられる医療用テント

公益財団法人 日本ユニセフ協会