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カンボジア:しょうがいのある若者が作る 1分間のビデオ

2015年7月20日発


© UNICEF Cambodia/2015/Sam Walle
ビデオカメラを使うれんしゅうをする少年たち。

カンボジア南部のユニセフ・カンポット事務所で、1週間以上にわたって、あるイベントが開かれました。それは、メッセージがこめられた、1分間のみじかい映像(えいぞう)を、障がいのある若者たちが作る「ワンミニッツビデオ」というイベントです。どんなお話にするのかを考えて、ビデオをとって・・・最初から最後まで、すべて、自分たちでおこなうのです。

カンボジアでは、ほとんどの人が、文字を読んだり書いたりすることができます。
しかし、しょうがいのあるおとなのうち、半分くらいの人たちは、読み書きができません。なぜなら、しょうがいのある人が、学んだり、教わったりする環境(かんきょう)が、ととのっていないからです。

見ることや歩くこと、聞くことがむずかしいから障がいがあるのではありません。みんなと同じように生活することが色々な理由でできないときに、障がいがうまれるのです。このイベントで若者たちがさつえいした映像からは、彼らのディスアビリティ(英語で「障がい」という意味)ではなく、アビリティ(英語で「才能」という意味)を感じるとおもいます。

イベントのさいごには、大きな画面(がめん)に、彼らが作った1分間の映像がうつし出されました。

「大きなスクリーンにわたしの映像がうつし出されるなんて、とても不安(ふあん)でした。でも、じぶんが作ったさくひんを見たしゅんかん、とりはだが立ち、とてもしあわせな気分になりました。あんなにおおくの人たちがわたしの映像を見てくれるなんて!」 映像をつくった若者のうちのひとりで、耳にしょうがいがあるソカナさんは、カンボジアの手話(しゅわ)をつかってそう話します。

障がいのある子もない子も、すべてのカンボジアの子どもたちが公平にくらしていけるようになるまでには、長い時間が必要です。しかし、このワンミニッツ・ビデオのようなとりくみによって、障がいのある若者たちが自分の意見を出し、才能を発揮(はっき)する第一歩となるのです。

■このニュースの詳しい内容は
 カンボジア 障がいのある若者たちが制作 1分間のビデオで届けるメッセージ

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