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東京:【東日本大震災支援】一人で子育てするお父さんを支えるために

2015年8月22日発


© 日本ユニセフ協会/2015
勉強会で意見を出し合っているようす。

2011年3月11日に、東日本大震災がおこってから4年間、日本ユニセフ協会は、震災でお母さんをうしない、お父さんと子どもだけになってしまった家庭を支えてきました。
震災をとおして、岩手県・宮城県・福島県では、1514人の子どもが、お母さんかお父さんのどちらかを失いました。そして、だいたいその半分の数の子どもたちが、お母さんを失い、お父さんと暮らしています。

実は、東日本大震災の被災地だけでなく、日本全体でも、お父さんと子どもだけの家庭は、お母さんと子どもだけの家庭とくらべて、支援(しえん)をうけられないことが多いのです。そのため、2011年7月に、日本ユニセフ協会は、新座子育てネットワークというグループと協力して、一人で子育てをするお父さんたちを支援するプロジェクトを始めました。「お父さん支援員」のための研修会を開いたり、お父さんたちが子育ての悩みなどを相談できる「パパステーション」を3県で107カ所に設置するなど、今年3月まで活動を行ってきました。

そして、今年の8月22日に、この活動についての勉強会が東京でおこなわれました。約40人が集まり、発表を聞いたり、これからのお父さん支援について意見を出しあいました。

世の中では、たとえお母さんがいる家庭でも、お父さんが、子育てについてくわしくなかったり、周りに協力をお願いしなかったりすることがよくあります。震災の現場でも、これは大きな問題でした。お母さんがいなくなってしまった家庭では、支援をうけることは、よりむずかしくなります。「お父さんの生活に合わせた支援をする必要がある」など、お父さんが支援をうけやすいようにくふうをすることが必要だという意見(いけん)が出ました。
ほかにも、「子どもの成長に合わせてさまざまな協力をすること」や、「お父さんたちの立場(たちば)にたって考えることが大切」だと、話し合われました。

■このニュースの詳しい内容は
 東日本大震災復興支援 第261報 「お父さん」を支えるために 父子家庭+父親支援プロジェクト

公益財団法人 日本ユニセフ協会