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モザンビーク発:健康と楽しみは、きれいな水から

2016年2月23日発


© UNICEF/UNI132505/Matas
川にみずをくみに行く、お母さんと子ども。

15才のジョーダンくんは、ここ、アフリカのモザンビークで両親と6人のきょうだいと一緒にくらしています。
「前は、川に行くために、毎朝5時におきていました。川につくとまず水あびをして、それから家に水をもって帰りました。それが終わったら、2キロはなれた学校に行くことができました。いつも授業(じゅぎょう)にちこくして、くたくたに疲れて学校につきました。だから、学校の成績(せいせき)は良くありませんでした。」
そう話すジョーダンくんは、とても悲しそうです。

ジョーダンくんがもって帰った水は、飲むためや、料理などのために使われます。このまちでは、水を、3キロはなれたナムレセ川まで長い道のりを歩かなければなりませんでした。

しかし、川の水を飲むと、おなかをこわして、下痢(げり)をおこしてしまいます。このまちにはトイレがなく、みんな建物の外で用を足します。そのため雨が降ると、きたないものが川にながれます。そのようにして、よごれた川の水を飲んだ人は、おなかをこわして病気になってしまうのです。
「家では、川でくんだ水を飲むと、いつも私たちは下痢をおこし、それが人から人へとうつりました。」と、ジョーダンくんは言います。

そのため、ユニセフはここに住んでいる人を支援して、安全な水を飲めるようにすることなどを進めています。また、地域の人たちは、それぞれの家にトイレをつくることも始めました。
「うれしいです!今は休んだり遊んだりする時間があるし、授業のふくしゅうや、宿題をするじかんもあるから学校のせいせきも上がりました。」
と、ジョーダンくんは、ほほ笑んで話しました。

<抄訳:臼井遥比(明治学院大学)>

■このニュースの詳しい内容は
 モザンビーク 不衛生な水で感染症が蔓延 安全な水の供給が、子どもたちに健康と学習機会をもたらす

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