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トルコ:シリア難民キャンプで活躍(かつやく)するユースボランティア

2016年4月15日


© UNICEF/MENA2015-00019/Yurtsever
子どもたちと遊ぶエメルさん(18歳)

シリア出身のエメルさんは、トルコのハラン難民キャンプで、両親と6人の姉妹、3人の兄弟と暮らしています。現在18歳のエメルさんは、自分も難民でありながら、2年前からユニセフの「子どもにやさしい空間」のユースボランティアとして活動しています。

ユニセフの「子どもにやさしい空間」は、災害や争いなどの緊急事態(きんきゅうじたい)でも、子どもたちが、遊んだり、勉強したりすることで、心を落ち着けるようにするための場所です。誰でも好きなときに遊びに行けて、みんなで絵をかいたり、劇をしたり、スポーツをしたりします。

「16歳の時に初めて『子どもにやさしい空間』に遊びに行きました。クレヨンがちょうど届いて、でも紙が足りなかったから、みんなで先生の顔をぬりたくったの。すごく楽しかった。大切な思い出です。」とエメルさんは話します。

ユースボランティアとして活動を始めてから、エメルさんの生活は大きく変わりました。今では「子どもにやさしい空間」を運営するユニセフとトルコ赤新月社(※)から、小さい子どもたちのためのプログラムをまかされるまでになりました。エメルさんは今、トルコ語の勉強をしています。トルコ語のコースを修了すれば、トルコの大学でジャーナリズムの勉強をする、という夢を叶えられるかもしれない、と希望を持っています。

※イスラム教の人が多く暮(く)らす国では、赤十字社は「赤新月社」と呼ばれています。

公益財団法人 日本ユニセフ協会