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南スーダン:心配される子ども兵士の増加

2016年8月19日


© UNICEF/UN028388/Rich
南スーダンのベンティウの小学校を訪問するユニセフ事務局次長ジャスティン・フォーサイス

南スーダンでは紛争がおきてから、1万6,000人の子どもが武装勢力に入っています。

ユニセフは南スーダンで、子どもたちが危険な目にあうことを防ぐため、2015年には今までで最も多い1,775人の子ども兵士の解放に立ち会うなど、戦争を引き起こすおとなに働きかけていました。

しかし今年に入ってから新たに650人以上にのぼる子どもたちが兵力として戦争に巻きこまれているのです。

ベンティウとジュバへの訪問から戻ったユニセフ事務局次長ジャスティン・フォーサイスはこう語っています。
「私たちがこの独立したばかりの国に住む子どもたちのために描いていた夢は、悪い夢となってしまいました。この不安定な状況で、子ども兵士がさらに増えるのではないかとユニセフは心配しています」。

さらにユニセフは、南スーダンで起きている人権侵害、特に以前からあった女の子や女性に対する性的暴行がさらに深刻になっているといいます。

「子どもたちはずっと恐ろしい思いをしているのです」とフォーサイスは続けます。
ユニセフは、南スーダン全土の子どもと女性のために一刻も早く人道的支援を行う必要があると指摘しました。

「人道支援が十分に実施されなければ、子どもたちとその家族が壊滅的な被害をうけることになります。」(フォーシサイス事務局次長)

<抄訳:高橋七実(フェリス女学院大学)>

■このニュースの詳しい内容は
 南スーダン 子どもの徴用、今年あらたに650人 紛争再燃で子どもの兵士解放の努力が後退 ユニセフ、組織的な性的暴行の増加も指摘

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