Somalia(ソマリア) Somalia(ソマリア)

難民キャンプでユニセフ職員に笑顔を見せる国内避難民女の子(ソマリア)

ソマリア基礎データ
  • 面積 : 63万8千平方キロメートル(日本の約1.8倍)
  • 首都 : モガディシュ
  • 人口 : 1,400万人
  • 5歳未満児死亡率 : 133/1000出生あたり(2016)
  • 児童婚の割合 : 45%(2006)
【数値出典:外務省HP、世界子供白書2017(UNICEF)】

ユニセフは、「5歳未満児死亡率」を支援基準のひとつにしています。ソマリアは、現在、世界でいちばん5歳未満児死亡率の高い国です(2016年度統計)。日本のような先進国と呼ばれる国々では、1,000人赤ちゃんが生まれたとき、5歳になるまでに亡くなってしまう子どもの数は2~3人ですが、ソマリアでは、133人にも上ります。単純計算で、8人に1人以上が5歳になる前に亡くなってしまうのです。

紛争、治安の悪さ、干ばつ、飢饉・・・ソマリアは過去20年以上にわたって、様々な困難を抱えてきた国です。現在も、人口の3分の1が危機的状況におかれており、今すぐの食糧支援や生活支援が必要です。また、70%以上の人が暮らす南部は紛争が多発している地方で、そのため人道的支援も滞りがちです。

長い間続く紛争の影響は、教育にも色濃く出ています。特に中部地方・南部地方では紛争前からある学校のうち、75%が破壊または閉校状態にあります。情勢が落ち着かず公教育の仕組みもままなっていないため、ソマリア全体で小学校に通うべき年齢の子どものうち30%しか就学できておらず、農村部ではその数値は18%にまで下がります。

学校をのぞいてみよう!

ひどい干ばつによって大規模の人口移動が起きたスール地方では、ユニセフの緊急支援によって学校に新たなクラスルーム(仮設を含む)ができました。アヤヌル小学校では、児童の2割は干ばつによって避難してきた子どもたちで、児童数の増加に対応するため、一日2シフトに分けて授業が行われています。

  • 11歳のモハメドくんは、この土地に移ってくるまで一度も学校に通ったことがありませんでした。

    「勉強するのがとても好きだし、将来、ソマリアのために尽くしたいんだ。そのために、大学に行って、先生になりたいと思ってるよ」(モハメドくん)

  • ヌーラちゃん(7歳)は、この学校が大好きだといいます。

    「いろんな教科が好きだけど、一番好きなのは国語(アラビア語)の授業かな。大きくなったら作家になりたい!」(ヌーラちゃん)

  • 仮設のクラスルームでソマリ語の授業をしているサレバン先生(奥)は、この地域で教鞭を取って8年目。「児童数が急激に増えて、仕事は大変になりました。でもいいです、これは良いことですから。」と話します。
    「彼らが避難してくる前に暮らしていた農村部には学校はありません。これは彼らにとっては学校に通って学ぶチャンスでもあるのです。」(サレバン先生)