神奈川県 座間市立 立野台小学校の取り組み せかいをしろう、かんがえよう〜UNICEFベトナム編〜(識字の問題について)

座間市立立野台小学校 山岸 真喜子先生

©Makiko Yamagishi

山岸先生の学習指導案

©日本ユニセフ協会

ベトナムは、急激な経済発展を遂げる一方で、大きな格差の問題を抱えている国です。ベトナムには、54もの民族が暮らしています。人口の80%はキン族という民族で、ベトナム語を使っています。国内に公立の小学校はたくさんありますが、教科書もベトナム語で書かれていて、先生もベトナム語しか話せないので、山間部などに暮らすたくさんの少数民族の子どもたちは、公立の学校に進学しても、言葉が分からず、落第したり退学したりしてしまいます。

そこでユニセフは、ベトナム語と少数民族の言葉が両方話せる"バイリンガル"の先生を育成したり、ベトナム語と少数民族の言葉2言語で書かれた"バイリンガル"の教科書を制作する活動を行っています。

ベトナム語とチャム語で書かれた、チャム族の子どもたちのための教科書

©(公財)日本ユニセフ協会

ベトナム語(下)とチャム語(上)の両方で「鳥の石像」って書いてあるよ

©(公財)日本ユニセフ協会

ユニセフが支援しているバイリンガル教育の小学校のカリキュラムの中には「ベトナム語」の授業もあり、学年が上がるごとに、だんだんベトナム語で教える授業の数を増やしていきます。その結果、たくさんの子どもたちが、小学校卒業までにはベトナム語も話せるようになって、色々な本を読んで勉強できるようになります。中には優秀な中学校に進む子どもたちもいます。

2014年に日本ユニセフ協会のベトナムスタディーツアーに参加して、実際にユニセフの支援でバイリンガル教育を行っている学校を視察した立野台小学校の山岸先生は、ユニセフのことや、字が読めないとどんな困ることがあるのか、子どもたちに考えさせる授業を行いました。

まず山岸先生は、濁った川の水を飲むケニアの子どもの写真を見せて、なぜきれいではない水を飲まなければいけないのか、子どもたちに考えさせました。そして、日本とは異なる厳しい環境で暮らすたくさんの子どもたちがいること、水を汲みに遠くまで行ったり、働いたりしていて学校に行けない子どもたちがいることを認識させ、開発途上国で子どもたちの支援をしているユニセフについて、説明しました。

そして、いよいよ今回の授業「せかいをしろう、かんがえよう〜UNICEFベトナム編〜」の本題に入ります。

まずは、ロールプレイ。みんなで「字が読める」ことの大切さを実感します。

もし、文字が読めなかったら・・・

どんな時に困るでしょうか・・・???

©座間市立立野台小学校

そして、他にも字が読めないことで困る場面はないか、グループで話し合い、発表しました。

©座間市立立野台小学校

さいごに、山岸先生がベトナムで訪問した、ユニセフが支援する小学校の写真を見せながら、バイリンガル教育の良さを伝えました。また、言語だけでなく、栄養不良や水やトイレの問題など、子どもたちが置かれている厳しい現状も説明し、次の学習につなげました。

学校で算数の問題を解く子どもたち。自分が家で使っている言語で教えてもらえるので、よく理解できます。

©UNICEF/UNI178044/Dolan

授業後の子どもたちからの感想です。

<授業後の児童の感想(一部抜粋)>

  • ごはんが少ないことが不思議です。(給食(のおかず)が2つしかない。)
  • 子どもが自分たちで何でもできるのがすごかったです。
  • 洗濯物を川とか水たまりで洗うのに気が付いた。
  • 何でご飯や野菜などがないのに、あんなに楽しそうに仲良くいられていいなと思いました。
  • 世界には貧しい人がたくさんいるから、もっと水や食べ物を大切にしようと思いました。

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