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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

コソボの子ども救援
日本ユニセフ協会 5,000万円を緊急拠出
難民の多くは子どもと女性

1999年4月1日
《報道各位》

3月24日に始まったNATO軍によるユーゴ空爆により、コソボ周辺の情勢が急激に悪化、国内外へ避難せざるを得ないなど深刻な状況下にある子どもと女性に対するユニセフ(国際連合児童基金)の緊急援助を支援するため、財団法人日本ユニセフ協会(本部:東京都新宿区 会長:澄田 智)は、緊急援助積立金より5,000万円を緊急拠出した。

男性は人質に、難民の多くは子どもと女性  「コソボで起きていることは言葉では表現出来ない。」ユニセフ事務局長キャロル・ベラミーは言う。激しさを増す戦闘は人道援助スタッフの入国を阻み、どれだけの虐殺が実際に行われているか分からない。男性の多くが人質に取られるか殺害され、女性や子どもは安全な夜を過ごせる場所を求め、隣国のアルバニアやマケドニア、ユーゴ連邦のモンテネグロなどに流れ込んでいる。国連はここ数週間でその数は35万人にものぼるとみている。


緊急募金のお願い

ユニセフは各国政府、他の国連機関と協力して、その多くが子どもや女性である難民に対する緊急援助を開始した。衛生状態の悪化が懸念される難民キャンプに衛生用品、下痢による脱水死を防ぐ経口補水塩や抗生物質等の基礎医薬品、毛布などの配布を行うと共に、肉親を失うなど紛争によってトラウマ(精神的外傷)を受けた子ども達のためにカウンセリングチームを急遽派遣した。ユニセフでは今後も増加が予想される難民に対する支援を拡大するために、国際的な支援を呼びかけている。日本ユニセフ協会でもこの呼びかけに応じて、コソボ支援の緊急募金の受付けを開始した。

コソボ緊急募金口座
郵便振替: 00110-5-79500
口座名義: 財団法人 日本ユニセフ協会(通信欄に「コソボ」と明記 )
お問合せ先
(財)日本ユニセフ協会
[報道関係者]
広報室:
03-3355-0161
[一般]
協力事業部: 03-3355-3222

参考資料

NATO空爆後の新たな難民の数

NATO軍の空爆開始後、新たに15万人以上の難民がコソボ地域から脱出した。今後もその数は増加し、35万人にのぼる見込みである。

避難先 アルバニア マケドニア モンテ
ネグロ
ボスニア・
ヘルツェゴビナ
セルビア 合計
難民数 3/31
現在
85,500人 40,000人 20,000人 5,000人 150,500人
今後の
予測
150,000人 100,000人 60,000人 10,000人 30,000人 350,000人

各国におけるユニセフ支援活動

 隣国などに逃れた難民の多くが子どもや女性であり、ユニセフはこうした難民に対する緊急援助活動を開始した。アルバニア、マケドニアでは現在以下の活動を行っている。

アルバニア

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と協力し、医療チーム(心理学者、看護婦、婦人科医で構成)を派遣して難民の支援を行うと共に、以下の必須物資の配布を行っている。

保健キット 4セット 40,000人/3ヶ月分
毛布 2,000枚
経口補水塩 多数
水の浄化剤 多数
水の検査キット 10セット
注射器 多数

これまでにクマノバ、テトボなどのマケドニア北部から西部の国境地域に避難している難民に対して、ワクチン、基礎医薬品、乳幼児用保健キットなど基礎保健用品の配布を行った。現在4つの移動医療チームの派遣を準備している。

今後の支援活動

今後3ヶ月の間、保健、教育、水と衛生の分野での活動を集中的に行う。
保健の分野では、基礎医薬品、ワクチン、高たんぱく補助食品の配布を行うと共に、トラウマ(精神的外傷)を負った子どもに対するカウンセリング活動を行う。
教育においては、難民受入れ地の学校の修復を行うことで難民の子どもが学校に通える体制を整える計画であるが、当面の間は基礎教材・教具を提供し簡易学校を開設する。
また、安全な飲み水を確保するための水の運搬ケースを順次配布する予定である。

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