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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ソマリアの子どもたちの栄養不良、危機的レベルと警告

【2007年9月12日 ナイロビ発】

ユニセフとパートナー機関・団体が最近実施した栄養調査によると、ソマリア中部および南部の子どもたち83,000人が栄養不良になっており、そのうちの13,500人は重度の栄養不良で死の危機にある。

ユニセフ・ソマリア事務所長クリスチャン・バルスレフ・オルセン氏は次のように述べている。「これらの子どもたちが生存できるようにするため、緊急の支援が必要である。内戦の継続、これらの地域への限られた人道支援、困難な食糧確保、経済の落ち込みなどの状況のなかで、我々は栄養不良児の数がさらに増加するのではないかと大きな懸念を抱いている」

栄養不良はソマリアでは目新しいことではないが、ソマリアの穀倉地帯として知られる地域でこれほど危機的なレベルに達したのは憂慮すべき事態であり、人道支援の状況が悪化していることを暗示している。実際、今年5月に中シャベレおよび下シャベレ地方(首都モガディシュと隣接)で実施された総合栄養調査では、5歳未満の急性栄養不良率がすでに17%に達していた。これはWHOが定めている緊急レベル(15%以上)を上回る数値である。

「この地域の子どもとその家族は、近年度重なる困難に見舞われてきた。さらに、まもなく次の洪水の季節が訪れようとしている。平和構築の取り組みを強化し、ユニセフとパートナー機関・団体がこれらの問題の根底に潜む原因に対処し、緊急のニーズに応えることができるようにすることが重要である」とバルスレフ・オルセン氏は語った。

ユニセフは現在、中部および南部ソマリアの60カ所で給食プログラムを支援しており、毎月15,000人の栄養不良児がケアを受けている。しかし、この活動を拡大し、危険な状態にあるさらに多くの子どもたちに支援の手を差し伸べるためには、安全確保の問題に取り組むことが不可欠である。

「我々は、これらの子どもたちのニーズに応えるべく地域社会とともに活動できるよう、すべての当事者に対し平和構築を要請する」バルスレフ・オルセン氏は強く訴えた。

ソマリアで人道支援を必要とする人の数は、2007年1月以降、100万人から150万人へと増加しており、その多くが子どもと女性である。

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