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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフ、ザンビアに100万米ドルの緊急支援物資提供

【2008年2月22日 ルサカ発】

深刻な洪水被害で家を流されてしまったザンビアの約7万世帯に対し、ユニセフはテント、学用品、基本的な日用品など100万米ドル余りの緊急支援を提供することを決めた。

ザンビアが洪水によって打撃を受けるのはすでに今年2回目。食料確保が危機的な状況にある。南部地方で見込まれていた今年の穀物収穫のうち、約45%は損失を被ったと推定される。

「ザンビア政府は先週、国連による緊急支援を公認したが、ユニセフはすでにその前から、対応や救援物資の事前配置などの計画作成を支援し、緊急事態への対処を進めていた。ユニセフは、大きな被害を受けた地域のトイレに石灰をまくこと、コレラの発生を防ぐために浅井戸を埋めることなどを実行している。塩素浄化剤の分配も実施しているところである。」ユニセフ・ザンビア事務所長ロッタ・シルワンダーはこう述べた。

ユニセフはルサカ市議会および保健省との協力を通じ、ルサカ州のジョージ、チュンガ、ンゴンベ、チパタ地区で衛生習慣を改善する活動を続けてきた。ユニセフはすでに被災地に対して、浄水タブレット、ディーゼルで動く遠心力ポンプ、基本的な家庭用水キット、折りたたみ式の水タンク、石鹸、石灰、家庭用塩素などの物資を急送し、排水の処理も支援している。

ユニセフ緊急援助調整官クローディア・ハズペスは次のように述べている。「洪水による水位が下がるにつれ、とくに淀んだ水たまりや汚染された井戸から病気(下痢やコレラ、マラリアなど)が発生するリスクが高まっている。危機のおりに最も心配される子どもたちの間での病気の発生を防ぐためには、緊急活動が不可欠である。」

被害が大きかったルサカ州および南部州は、国内でもHIV感染率がとくに高い州である(それぞれ22%、18%)。HIV予防のメッセージの普及、抗レトロウィルス治療、HIVの母子感染予防などが継続して実施できるようにすることも緊急に必要とされている。

「隣国のマラウイにあるユニセフ事務所からは、重度栄養不良児約600人の治療用ミルク2ヶ月分などの物資が届けられる予定になっている。また数日のうちに、ケニアにあるユニセフ調達部門からザンビアに向け、生活必需品キット5,000組が空輸される予定である。各キットには家庭用ジェリー缶(容量10ℓ)1個、料理用鍋2個、料理用スプーン、包丁、皿、ナイフ・フォーク類、バケツ1個、50kgの物を入れることができる袋1つ、カンガ1枚(子どもを抱くために母親が使う伝統的な布)などが入っており、家庭に配布される。」とシルワンダー所長。

「これらの緊急支援物資は、とくに仮設キャンプに避難しているザンビアの人々にとっておおいに役立つことだろう。キット1組のコストは25米ドル以下であり、今すぐに必要な物ばかりである。ザンビア国内および世界のドナーがユニセフへのいっそうの支援を期待している。」シルワンダーユニセフ・ザンビア事務所長はこう訴えた。

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