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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

FIFAワールドカップ
ユニセフ「レッドカード」キャンペーン

【2010年6月9日 ヨハネスブルグ発】

© UNICEF/NYHQ2010-0529/Manana

ワールドカップ開幕を11日に控え、南アフリカの観光・旅行・サービス業のリーダーたちは、9日、観光地における子ども買春を根絶するために、ユニセフなどが世界の旅行業者に参加を呼びかけている「子ども買春防止のための旅行・観光業界行動倫理規範(Code of Conduct)」=コードプロジェクトへの参加を表明しました。

「このたび旅行・観光業界の方々が示された決断は、子どもの性的搾取を根絶するために極めて重要です。子どもの性的搾取問題に、何人も全く無関係な“傍観者”であることはできません。」ユニセフ南アフリカ事務所のアイーダ・ギルマ代表はこう話します。「社会のあらゆる分野での取り組みが動員されてはじめて、効果的な子どもの保護が可能となるのです。私達が手を取り合って、いかなる子どもの性的搾取も許さないということをはっきりと示し、南アフリカを子どもにとって安全な観光地にしなければなりません。」

南アフリカでは、児童買春を重罰化する法律が成立しました。また、ワールドカップの期間中、子どもたちを守るための様々な施策が強化されています。南アフリカは、子どもを対象にした“セックスツーリズム天国”として見られている国ではありません。しかし、非常に深刻な貧困と格差の拡大のために、数万人もの子どもたちが、性的搾取や他の形態の搾取の危険に晒されています。外国からの観光客だけでなく自国の人々も、故意に、あるいは知らず知らずのうちに、子どもの搾取に関与しています。例えば、未成年の性産業従事者と性的な関係を持ったり、児童労働によって子どもを搾取している商人から物を買ったりしているのです。

子どもの保護は“2010年計画”の鍵
© ILO/2010/Amerio
コードプロジェクト発足式で、ユニセフの「レッドカード」を掲げるユニセフのアイーダ・ギルマ代表、ILOのグレースバンヤ代表、観光業公正取引協議会のジェニファー・セイフ事務局長。子どもの被害者を保護するために必要な情報が記載されたこの「レッドカード」は、南アフリカを訪れる何万もの観光客の目に触れるよう、ホテルやレンタカーの車内などに置かれます。

ユニセフの重要なパートナーとして、コードプロジェクトを南アフリカで発足させた観光業公正取引協議会のジェニファー・セイフ事務局長は、最も弱い立場の子どもたちを守ることは、“2010年計画”の重要な柱の一つであると話しました。ユニセフは、国際労働機関(ILO)と協力し、コードプロジェクトの運営に関する技術的な支援を提供。南アフリカ観光業公正取引協議会に資金的な援助も行っています。

今回、コードプロジェクトへの参加を表明したのは、南アフリカの観光、ホテル、旅行業界を代表する14社。エイビス、ハーツ、バジェット、ヨーロッパカーや、サン・インターナショナル、ラディソン、プロテアホテル、ツーベストをはじめとする企業は、南アフリカの観光施設が、子どもに対する犯罪の温床とならないよう、今回、コードプロジェクトへの参加を決めたのです。

ユニセフ「レッドカード」キャンペーン

コードプロジェクトの発足記念式は、ワールドカップ開催にあわせ、FIFA(国際サッカー連盟)の協力のもと、ユニセフが展開している「子どもの虐待にはレッドカード!」広報キャンペーンの一環として開催されました。このキャンペーンは、子どもたちを様々な虐待や搾取の脅威から守ることを目的として、ワールドカップ期間中は勿論、ワールドカップ終了後も継続して実施される予定です。ワールドカップなどで南アフリカを訪れる数万人の人々が、ホテルの部屋やレンタカー、参加したツアーなどで配られる荷物用のタグなどの形で、虐待や搾取の脅威や被害に遭っている子どもを発見した場合の緊急通報用の連絡先番号が記された“レッドカード”を目にすることになります。

北欧や北中南米、東南アジア、日本、ケニアなどで既に展開されている国際的なコードプロジェクト。南アフリカでは、観光業公正取引協議会や南アフリカ観光協会とともに、社会開発省をはじめとする子どもの保護の分野で活動する重要なパートナーが参加して実施されています。 コードプロジェクトには、現在、世界35ヵ国の企業約1,000社が参加しています。コードプロジェクトに参加した観光業界の企業や団体は、以下の取り組みを実行することが求められています。

【1】子どもの商業的性的搾取に反対する企業倫理規定・方針を確立する
企業、会社の方針などの中で、商業的性的搾取に反対するという立場を明らかにする。

【2】出発地および目的地の両国内の従業員を教育・訓練する
旅行者の送り出し国と受け入れ国の両方で行う。

【3】供給業者と結ぶ契約の中に契約両者が子どもの性的搾取を拒否することを記した条項を導入する
海外の旅行先地で業務提携をしている業者と業務上の契約を結ぶ際に、契約書の中に、子どもの商業的性的搾取に関わらないこと、関わった場合には契約を打ち切るということを明記する。

【4】カタログ、パンフレット、ポスター、航空機内映像、航空券、ホームページなど適正な手段によって、旅行者に関連情報を提供する
旅行者に直接触れるツールの中で、商業的性的搾取に反対する姿勢を謳い、この問題に関する啓蒙を行う。

【5】目的地の現地有力者に関連情報を提供する
組織内で決定権のある人に対し、この問題について日本の旅行業者がどのような対策をとっているか、また我々はどのようなアクションをとらなければならないのか、ということを伝える。

【6】これらの基準の実施状況について年次報告を行う
これらの活動を毎年続け、どういうアクションをとったかということを各社でモニターし、報告書を提出する。

日本では2005年にスタート

日本でも2005年に発足したコードプロジェクト。去る6月2日、コードプロジェクト推進協議会が主催する公開セミナーが、ユニセフハウスで開催され、多くの旅行業者が、意気込みを新たにされました。


© 日本ユニセフ協会

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