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日本ユニセフ協会
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TICAD7でフォア事務局長が来日
「未来をつくるのは若者たち」
若者が抱える課題の解決や、教育への投資を訴える

【2019年9月6日  横浜発】

第七回アフリカ開発会議(TICAD)が、8月28日から3日間、横浜で開催されました。日本政府によって1993年に立ち上げられたTICADは、アフリカ諸国の首脳に加え、国際機関、民間企業、市民社会など、さまざまな立場の人が参加し、アフリカの開発と持続可能な発展のために、継続的で幅広い協力関係を築く場となっています。

ユニセフのヘンリエッタ・フォア事務局長

©UNICEF Tokyo/2019/Robichon

(左から)ジェビィAUユース特使、ユニセフのヘンリエッタ・フォア事務局長、志水AU日本政府代表部大使。TICAD7公式サイドイベントに登壇した、民間セクターパートナーのパネリストを交え、若者へのエンパワーメントの重要性などに関して活発な議論が行われました。

アフリカ各国や世界中から多くのリーダーたちが今回のTICAD7に集うなか、ユニセフのヘンリエッタ・フォア事務局長も来日し、次世代を担う子どもや若者が、やがて社会の主要な一員となって貢献できるよう、質の高い教育や能力強化、参画の機会を支援する重要性を訴えました。

アフリカの若者たちの可能性を解き放て

28日、TICAD7公式サイドイベント「アフリカの若者たちの可能性を解き放て」がアフリカ連合委員会(AUC)とUNICEFの共催でおこなわれました。

TICAD7公式サイドイベント「アフリカの若者たちの可能性を解き放て」の様子

©UNICEF Tokyo/2019/Robichon

TICAD7公式サイドイベント「アフリカの若者たちの可能性を解き放て」の様子

アフリカの人口は現在約13億人、その6割が35歳未満の若者で、過去かつてないほど若者の割合が高くなっていると言います。こうしたなか、55カ国で構成されるアフリカ連合(AU)は、2021年までに100万人のアフリカの若者に教育、雇用、企業精神、エンゲージメントの分野における機会を提供することで、アフリカが抱える課題の解決や未来へつながるイノベーションを若者とともにつくりあげることを目指す「1 million By 2021」イニシアティブを今年発足しました。

イベントに登壇したユニセフのフォア事務局長は、そうしたAUの若者支援の動きにユニセフも連携していると述べ、「世界中で18億人の若者が雇用を必要としている。能力開発や教育などなすべきことはたくさんあり、若者たちのために今、取り組むことが重要」とし、世界の未来をつくるための重要な人材である若者たちへ支援プログラムの強化を呼びかけました。

フォア事務局長はまた、2018年の国連総会で発表された、「Generation Unlimited(無限の可能性を秘めた世代)」についても紹介しました。これは、次世代を担う若者たちが、社会の主要な一員として参加できるように能力強化や機会を提供するための世界的パートナーシップです。

Generation Unlimitedが発表されたとき、フォア事務局長は、次のように述べていました。「世界的な人口変動に加え急速に進歩する技術は、歴史に重要な局面をもたらしています。私たちが賢明かつ迅速に行動すれば、持続可能な経済および平和に繁栄する社会を築く準備が十分に整った、技術を身に着けた多くの若者を育てることができます。若者は世界人口の25%を占めていますが、彼らは未来の100%を担っています」。

「Generation Unlimited(無限の可能性を秘めた世代)」について詳しくはこちら

 

課題解決に向けて、連携を

ジェビィAUユース特使(左)とユニセフのヘンリエッタ・フォア事務局長(右)

©UNICEF Tokyo/2019/Robichon

ジェビィAUユース特使(左)とフォア事務局長(右)

一方でイベントでは、現在アフリカが抱える課題も挙げられました。パネルディスカッションの進行をつとめた、ジェビィAUユース特使は、「アフリカの7割が、デジタル空間へのアクセスがない」と、地域による情報インフラ格差の課題を挙げました。

フォア事務局長は、『あなたが年老いて座る場所は、若き頃にあなた自身が立ち上がった場所である』という昔の格言に言及し、会場の聴衆とともに、「Stand Up for Africa (さぁ、アフリカのために立ち上がりましょう)」と語り、よりよい世界をつくるために連携を呼びかけました。

 

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