ソマリアの子どもたちに「子どもの権利条約」を

1989年11月20日に国連総会において採択され、2000年11月末現在で191の国と地域が締結している「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」─この条約は、皆さんもご承知の通り、1924年の「子どもの権利に関するジュネーブ宣言」、1959年の「子どもの権利宣言」を受けて成立したもので、「生存」、「保護」、「発達」、「参加」という子どもの基本的人権が保障されるべきことを国際的に定めています。ユニセフは、この「子どもの権利条約」の定める子どもの基本的人権の実現をその使命としています。

ところが、21世紀を迎える今も、地球上には、この「子どもの権利条約」を締結していない国が2つあります。米国とソマリアです。米国は、1995年2月16日に「子どもの権利条約」に署名しましたが、批准のための国内手続きに大変時間のかかる国で、現在、その手続きを進めているところです。

ソマリアは、1990年初めに勃発した内戦のために、国際条約に署名する権限のある政府がなくなってしまっていました。ところが、このソマリアで、2000年10月20日に、新しい政府が成立したのです。そこで、日本ユニセフ協会は、新しいソマリアの政府が、一日も早く、「子どもの権利条約」を署名・批准してくれるように求める署名活動を実施いたしました。