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公益財団法人日本ユニセフ協会

パートナー アグネス大使

メキシコ視察報告

写真:ユニセフ支援を受ける若者からの感謝の品を手にする日野原大使
© 日本ユニセフ協会
ユニセフ支援を受ける若者からの感謝の品を手にする日野原大使

2007年8月、日野原大使は、イベントで訪問したメキシコで、ユニセフの活動の一部を視察しました。

経済的に先進国の仲間入りをしつつあるメキシコの場合、ユニセフの活動の重点は子どもの権利擁護のためのアドボカシー活動が中心になっています。 日野原大使は、その活動の事例などを視察しました。

まずはReintegra AC(レインテグラ・アー・セー)という市民団体を訪問しました。 この団体は裁判係争中の子どもや青年の社会復帰を支援するプログラムを行っている団体です。 教育への復帰支援、就職のための研修が主な活動となっています。

写真:青少年育成を行うParte y Comparteのプロジェクト発表資料
© 日本ユニセフ協会
青少年育成を行うParte y Comparteのプロジェクト発表資料

このほか、Parte y Comparte(パルテ・イ・コンパルテ)というプロジェクトを視察。市民団体が運営している、青少年の育成を目的にした活動です。これは、公共サービスが行き届いていない地方の現実に若者の目を向け、関心を持ってもらうため、メキシコ市内の公立高校に通う生徒を地方に滞在させるプログラムです。

日野原大使は、一生懸命説明に耳をかたむけ、若者の活動に力強くエールをおくりました。

日野原大使よりメッセージ

写真:日野原大使
© 日本ユニセフ協会

私は聖路加国際病院の理事長と、2000年に結成した「新老人の会」の会長などで多忙な中、日本ユニセフ協会の大使も引き受けることになり、それ以来国内外での講演会ではユニセフ支援のための活動を続けています。

私は8月21日から10日間、メキシコ市での「新老人の会」を立ち上げるために、この国を30年ぶりに訪れることになりました。

メキシコ市は海抜2200メートルにある高地の都会で、気圧が低いので、日本から直接この地に訪れると高山病になる人が多いのですが、私は96歳を間近にした年齢でありながら、まったく元気でした。

せっかくメキシコまで行くのだから、メキシコ市でのユニセフの活動についても視察してほしいとのことで、私とメキシコに同行された日本ユニセフ協会副会長の東郷良尚氏の案内で、メキシコシティのユニセフ事務所を訪れて、この国の貧しい住民たちの子どもたちや、小児がんになってもお金がないために治療を受けられない子どもたちに、ユニセフがどのような支援をしているかを現地で見学しました。

ガン専門病院で化学療法を受けた子どもたちが前後の子どもたちが、家族と一緒に入院前後に1〜2週間治療する間の宿泊施設を見学しましたが、ここには日系メキシコ人のボランティアが多数奉仕されていました。給食をどのように民間のボランティアの援助が差しのべられているか、その施設をユニセフがどう援助しているのかをよく見てきました。

メキシコは今の日本以上に景気は良いのですが、富裕階級と貧困階級とが極端に離れていて、貧困層、特にその子どもたちへの医療や教育は非常に粗末であります。メキシコ市のユニセフはそのような方面での救援活動をしています。

私はユニセフの方に案内されて、犯罪をおかした青少年を収容して社会復帰のための生活指導や教育を行っている犯罪青少年の更生施設も見学しました。この施設は高い塀で囲まれ、まるで日本の拘置所のような建物でしたが、中に入ると、犯罪青少年の家族もそこで生活しており、家族的な雰囲気のもとで更生のための指導が行われていました。

写真:自分たちの活動を説明する若者たち
© 日本ユニセフ協会
自分たちの活動を説明する若者たち

私はこれらの青少年に何かメッセージを述べてほしいと依頼されました。私はまずはみなさんに自己紹介をしてほしいと頼んで、20名余りの青少年たちが明るい顔で自己紹介してくれました。彼らの様子から、この施設が心温まる指導がされていることを目の前に見ることができました。

私の諸外国への出張時には、現地のユニセフ事務所がどのような活動をしているのかを学ぶ機会があることに、非常に感謝しています。

日本の国内の小学校をはじめ、日本のいろいろな団体や個人が、最も厳しい状況にある国々や難民の子どもたちのために、ますますの募金活動をなさることを強く希望します。

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