財団法人日本ユニセフ協会 財団法人日本ユニセフ協会

子どもたちを守るために世界は一つになれる。

今まで、世界を支援してきた日本で起こった東日本大震災の危機に、世界中から支援が集まっています。ユニセフは被災地で、救援物資を届け、学校再開・健康管理・心のケアにも取り組んでいます。

途上国でも多くの子どもたちが支援を待っています。5歳の誕生日をを迎えられずに命を失う子ども年間810万人 自然災害や紛争などが原因で、避難生活を余儀なくされている子どもは1810万人 小学校に通えない子ども1億100万人

世界の子どもたちを取り巻く環境は苛酷です。

5歳まで生きられない子ども、年間810万人

世界では、1年間に約810万人の子どもたちが5歳になる前に命を奪われています。
こうした命のほとんどが、予防接種で簡単に防げる感染症や下痢による脱水症、栄養不良など、日本などの先進国では考えられないような理由で失われているのです。安全な水やワクチンがあり、適切なケアを受けられていれば防ぐことができるものです。
チャドのムソロにある栄養不良治療センターで、母親のエタ・ブライムさんに抱かれるイッセンちゃん(1歳6ヵ月)。イッセンちゃんは、このセンターで治療用の食事を与えられている。

もう、泣く力もなく、息の浅いイッセンちゃんを抱いて、お母さんは祈るような気持ちで、先を急ぎます・・・。ずっと歩き続け、やっと栄養治療センターにたどり着いたとき、1歳6ヶ月の女の子、イッセンちゃんは生死の境をさまよっていました。重度の栄養不良のうえに、何日も下痢がとまらず脱水症をおこしていたのです。イッセンちゃんは、栄養の専門家による治療を受け、1週間経った今、ようやく回復に向かっています。センターには、今日も、イッセンちゃんのような子どもが次々と運びこまれてきます。ここに辿りつく前に、お母さんの腕の中で力尽きる赤ちゃんもいます。自分ではどうすることもできない状況に置かれ、短すぎる生涯を閉じる子どもたち。世界では、今この瞬間も約4秒にひとり、幼い子どもが5歳の誕生日を迎える前に命を落としています。

世界の5歳未満児の死亡原因

自然災害や紛争などが原因で、避難生活を余儀なくされている子ども1810万人

地震、津波、洪水、干ばつ・・・といった自然災害、そして武力紛争。こうした緊急事態において子どもたちは病気や栄養不良、そして暴力の危険に晒されます。大規模な災害や戦争が起こると、瞬時に世界中に伝わり、多くの支援が寄せられます。人々の目がその被災地に釘付けになっている間、その被災地と同じように、あるいはもっと厳しい人道危機が続いているにも関わらず、まったく知られていない。そんな国や地域が、世界に30以上もあります。普段、報道などではほとんど伝えられないそれらの国や地域には、支援を必要としている数多くの子どもたちがいるのです。

小学校に通えない子ども1億100万人

「2015年までに全ての子どもが男女の区別なく初等教育の全過程を修了できるようにする」これは、国連ミレニアム開発目標のひとつです。しかし、今もなお1億100万人の子どもたちが小学校に行くことができずにいます。

そのうち男の子が4800万人。女の子が5300万人。教育を受けていない女の子が男の子よりも500万人も多いのです。開発途上国では、せっかく就学してもほぼ5人に1人の女の子は初等教育を修了することができずにいます。こうした女の子たちは自分の可能性を十分に開花させる機会を奪われているのです。

初等教育を受けるべき年齢なのに学校に通っていない子どもは世界で1億100万人。
学校に通うことを夢見るプラミラ

ページのトップへ戻る

あなたとユニセフが子どもたちのために一緒に出来ること

十分なケアを乳幼児に

ユニセフは、全ての子どもが、乳幼児期に十分なケアを受け、守られ、より良い人生のスタートを切ることができるよう、予防接種の普及、安全な水や衛生的な環境の確保、母乳育児の推進、栄養改善など総合的な支援を行っています。

はじまっています、命を守る効果的な取り組み
効果的な活動を現地のニーズに合わせて組み合わせ、まとめて実施することで、個別に行うより多くの命を救えます。
Accelerated Child Survival and Development (子どもの生存と発育促進プログラム)
様々な方策をばらばらに行うのではなく、組み合わせて1つのパッケージにしたもの。
村のお母さんたち、ボランティアの保健員、治療センターのスタッフなどと協力して実施します。
ガーナでは3年間で子どもの死亡率を20%も下げることに成功しています。
皆さまの募金はたとえば、こんなことに活かされます。
5,000円のご支援でマラリアを防ぐ蚊帳を11帳
10,000円のご支援でポリオ経口ワクチン714回分

自然災害や紛争など緊急下の子どもたちを守るため

紛争下にある子どもたちも、自然災害で被害を受けている子どもたちも、平和な暮らしをしている子どもと同じニーズを持っており、守られなければならない権利は同じものです。緊急事態が起こって最初の2ヶ月ほどの間に、ユニセフは、他の国連機関やNGOと協力し、迅速に、以下のことに最優先に取り組みます。

  • 子どもたちの状況を正確につかむために迅速な調査活動を行います。
  • 予防接種を行い、ビタミンAの供給、必要な医薬品や栄養補助食品を届けます。
  • 子どものおなかに赤ちゃんのいるお母さんへの栄養補給と、栄養状況の調査を行います。
  • 安全な飲み水と衛生施設(仮設トイレ)などを供給します。
  • 子どもたちが家族と離れ離れになるのを防ぎ、保護者とはぐれている子どもたちを捜し、家族探しを行い、虐待や搾取から子どもたちを守ります。
  • 学校の再開を急ぎます。あるいは、子どもたちが学んだり、レクリエーション活動を行うことができる場を整えます。
皆さまの募金はたとえば、こんなことに活かされます。
5,000円のご支援で子どもを寒さから守る大きめのウール製毛布18枚
10,000円のご支援で緊急事態下の栄養不良の子どものために特別に開発された、高カロリービスケット112箱

全ての子どもたちに教育を

ユニセフは、男の子も女の子も平等に学ぶ機会を得て、質の高い教育をうけられるよう、学習資材の提供、学校施設の整備、教員へのトレーニングなどを支援しています。

ユニセフは、すべての子どもたちが小学校に通い、生活のために必要な知識を身につけることができるように、そして女の子が途中で学校をやめることなく、小学校を修了することができるように、「子どもに優しい学校」の普及や、コミュニティへの啓蒙活動など、広範囲な活動を続けています。

  • 学校の衛生 安全で十分な数の給水・衛生設備を設置し、女子には男子とは別のトイレを確保する。
  • ジェンダーと子どもの権利に配慮した教員を養成する 学級内におけるジェンダーに関する意識を高め、子どもたちを性別によって差別せず、平等に接することができるように教員を養成する。
  • 教科書や学習材料からジェンダーに基づく偏見をなくす 女性蔑視につながりかねない物語や逸話などを教材にせず、ジェンダーに配慮したカリキュラムづくりを支援する。
  • 地元の言葉で授業する ひとつの国であっても民族によって言語が異なることもしばしば。母語による授業を導入し、子どもたちのライフスキル獲得を支援する。
  • 学校を子どもの家の近くに建てる 家から学校までの距離が長いと、女子のほうが学校に通いにくくなる。家の近くに学校を設置することで、通学途中の安全の懸念を減らし、女子の通学を推進する。
  • 代替教育を提供する 学校から中途退学した女子に学ぶ機会を提供し、再び正規の学校システムに戻すことを目指した教育センターを設置する。
  • 地域コミュニティの参加を得る 大人の識字クラスを開いたり、女子が教育を受けると家族が健康になるなどのメリットを伝えるなど、女子教育の重要性を広める。
  • 女の子の家事の負担を減らす 女の子の家事の負担を減らすために、井戸の設置や精米機などを提供。家事の量を減らすことで女子の通学を推進する。
皆さまの募金はたとえば、こんなことに活かされます。
5,000円のご支援で56人分のノートと鉛筆
10,000円のご支援でスクールバック70人分

ページのトップへ戻る

世界から日本へ、日本から世界へ 子どもたちを守る支援の輪が世界で広がっています。

日本はユニセフの民間における世界最大の支援国。日本のみなさまのあたたかなご支援のおかげで、多くの国の大勢の子どもたちが病気や栄養不良から守られ、学校へ通えるようになりました。そして今、日本の子どもたちへの応援や支援が世界中から届いています。なかにはこれまでユニセフを通じて日本のみなさまからの支援を受けた国々からも。

世界の子どもたちを支えてきた日本の子どもたち
洪水で苦しむパキスタンの子どもたちのために募金活動をするなど、以前からずっとユニセフを応援してくれていた女川第二小の子どもたち。
日本を世界が応援しています
世界の子どもたちから日本の子どもたちへの応援メッセージ
  • 2004年の大震災で被災したモロッコの小学校からはたくさんのメッセージが届きました。
  • ドイツから「みなさんのこと、いつも思っています」
  • モロッコから「私たちも応援しています!」
  • アフガニスタンから「日本の友だち、がんばって!」
  • ミャンマーから「僕たちも立ち直れた。だから負けないで!」
子どもたちを守るみなさまのご支援が世界を一つにします。
どんな時でもいちばん弱く幼い命を真っ先に守り、子どもたちに寄り添い続ける・・・・・・ユニセフはこれからも世界の子どもたちを全力で支えていきます。みなさまのご協力をお願いいたします。

ページのトップへ戻る