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© UNICEF/HQ07-1885/Josh Estet |
開発途上国では、トイレのない学校がたくさんあります。 トイレのない家に長居できないのと同様、トイレのない学校は行きづらいもの。 特に女の子にとっては、学校は不自由で居心地の悪い場所となり、 途中で学校をやめてしまう女の子も大勢います。
学校でのトイレの欠如・・・。これは女の子が教育を受けるチャンスを
限られたものにしてしまっているのです。
女の子たちが、学校で学ぶせっかくの機会を失わずにすむように・・・。
ユニセフは学校でのトイレの建設・普及に取り組んでいます。
ジューバ、スーダン、2005——
スーダン南部、ジューバにあるセイント・ジョセフ初等学校です。
かつて学校は子どもたちにとって居心地の良い場所ではありませんでした。
学校に、トイレがなかったからです。
© UNICEF Sudan/2005 |
学校にできたトイレを使うハリエッタ、14歳 |
子どもたちが元気に勉強できるように、途中で学校をやめてしまわぬようにするためには、
トイレなどの基本的な衛生設備の設置は不可欠です。
「学校にトイレがないから、茂みに隠れて用を足していました。だって誰にも見られたくないもの・・・」
この学校に通う14歳のハリエッタは恥ずかしそうに話します。
トイレのない学校は、子どもたちにとって、特に女の子にとって
不自由で居心地の悪いもの。途中で学校をやめてしまう女の子が
たくさんいます。
© UNICEF Sudan/2005 |
学校にトイレが出来ました。女の子たちは大喜びです。 |
女の子たちが、学校で学ぶせっかくの機会を失わずにすむように、
ユニセフは、スーダン政府と民間の建設会社と協力し、全国規模での
「学校トイレ建設プロジェクト」を開始しました。
ハリエッタの通う、セイント・ジョセフ初等学校にも、水施設とトイレが建設され、
学校の衛生環境は大きく改善しました。
生徒たちは、「衛生委員会」を結成し、自分たちのトイレや水場が、
正しくきれいに使われているかどうか、毎日チェックしています。
「子どもたちは学校で適切な衛生習慣について学び、
家では家族にその知識を伝えています。」
セイント・ジョセフ初等学校の校長先生は誇らしげに、こう話します。
「今、私たちの学校にはトイレがあります。みんなが喜んでいます。」
目をキラキラと輝せ、ハリエッタは話します。
「今まで以上に勉強して期末試験で良い成績をとりたいわ。
だって、私たちの学校は女の子に優しい学校になったんですもの!」