世界のニュース(2)

児童労働(じどうろうどう)の問題
〜家事使用人(かじしようにん)として働かされる子どもたち

ILO(国際労働機関)は、6月12日を「児童労働反対世界デー」ときめて、児童労働の問題を知ってもらう活動を世界に広めています。

この日、子どもたちに家事労働させることは、目につきにくい児童労働のうちのひとつであり、他人の家で家事労働をする何百万人もの子どもたちは、ほとんどが女の子で、性的虐待(せいてきぎゃくたい)や人身売買(じんしんばいばい)の犠牲(ぎせい)になる可能性があるとユニセフは発表しました。

開発途上国では、子どもが他人の家で使用人(しようにん)として働かされることがよくあります。5歳くらいになると、家計を助けるために、働きに出るのです。「本当なら幼稚園に通っている年齢の女の子が、一日16時間から18時間、1日の休みもなく働かされているのです。教育や遊ぶチャンスをうばわれ、育ちざかりの子どもたちにとって必要な健康や栄養のことも無視されています。そういった子どもたちの幸せは、すべて雇い主の気分しだいです」とキャロル・ベラミ−さんは言いました。

児童労働に反対するには、家事使用人として働く子どもたちのことも考えて、子どもたちが教育を受けたり、健康的に育つことができるよう子どもたちの権利を守り、子どもたちを保護できるような政府や社会に働きかけをしていかなければなりません。政府には、子どもたちを不当にあつかう人を罰するために法律を作ってもらい、それをきちんと実行し、子どもたちをとりかこむ地域社会には、子どもたちが直面している危険について知ってもらう必要があります。

■児童労働の事実
世界では、およそ2億4,600万人の子どもたちが児童労働にたずさわっているといわれています。その子どもたちの70パーセントは、鉱山で働かされたり、農薬・殺虫剤などの化学薬品、または危ない機械をあつかうような、危険な仕事をしています。また、他人の家で家事使用人として、人知れず働いているのです。

■ユニセフのおもな活動
バングラデシュ:ユニセフとILOは、衣服(いふく)の製造業者(せいぞうぎょうしゃ)や輸出業者(ゆしゅつぎょうしゃ)に約束をさせ、衣服の工場で子どもに労働をさせないことにしました。1998年までに 10,500人の子どもたちが労働から解放され、そのうちの80パーセントが学校に行くようになりました。

ブラジル:働いていた子どもたちを学校へもどし、学校での勉強を終わらせることができるような活動を、子どもたちの家族やその地域に紹介しています。

ネパール:親に児童労働が子どもにとってどのくらい悪い影響があるのかを教え、3歳から5歳までの子どもたちが安全に学んで遊べるような場所を子どもたちに作ることをすすめています。

タンザニア:児童労働にたいする意識をたかめるために、労働組合(ろうどうくみあい)やNGO(非政府組織)などの団体にたいして教育活動を支援しています。このことで、子どもたちが働かなければならない理由や、子どもたちをどうやって学校にもどすかについて考えを出せるような地域社会を育てています。

◆ユニセフ子どもネットOGの小張真理子さんが働く子どもたちのレポートを送ってくれました。働く子どもたちのようすを写真でみることができます。ユニセフ・子どもネットウェブマガジンのNo.2をみてね。