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公益財団法人日本ユニセフ協会

資料・刊行物 プレスリリース

ロンドン グローバル・サミット閉幕
性暴力への対応と予防の拡充を
紛争下で性暴力にあう子どもは毎年2億2,300万人以上

【2014年6月13日 ロンドン、ニューヨーク発】

紛争下の国で、最も性暴力の被害にあいやすいのは子どもたち
© UNICEF/NYHQ2005-0944/Haviv
紛争下の国で、最も性暴力の被害にあいやすいのは子どもたち

2014年6月10日から12日にロンドンで行われた紛争下での性暴力撲滅を目指すグローバルサミットで合意された事項に対し、ユニセフは歓迎の意を表するとともに、より多くの国に行動を起こすことを求めます。

性暴力は、世界中の紛争で行われ、子どもや女性に屈辱を与えます。また、地域社会を崩壊させ、戦争の被害にさらなる悪影響を及ぼし、被害者一人ひとりの人生と未来を引き裂くものです。紛争下の性暴力は社会に深く根ざしたものでもあり、戦争が終わっても性暴力による影響は続き、耐えられない苦痛をもたらします。

現在、南スーダンや中央アフリカ、コンゴ民主共和国では、レイプや性的虐待は戦時下の武器として用いられ、告発されることはわずかです。しかし、こうした行為は、新たに生み出されたものでも、時間ととともに消えゆくものでもありません。

紛争下、最も性暴力の被害にあいやすい子どもたち

1990年代初め、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、2万人から5万人の女の子がレイプされたと推計されています。また、1994年、ルワンダで起きた大虐殺では、25万人から50万人の女性がレイプの被害にあったとみられています。紛争後のリベリアでは、15歳未満でレイプの被害にあった子どもは65%、何らかの性暴力にあった子どもは87%にものぼるとされています。

紛争下の国々では、最も性暴力の被害にあいやすいのは子どもたちです。毎年、少女1億5,000万人以上、少年7,300万人以上が性暴力を受けています。この残虐な連鎖を断ち切るには、世界はともに立ち上がらねばなりません。

ユニセフは、紛争下にあったコンゴ民主共和国とソマリアで性暴力の被害にあった子どもたちへの取り組みを行いました。両国とも被害にあった子どもの割合は、驚愕するものでした。コンゴ民主共和国で、パートナー団体とともに行った調査では、毎年1万2,000人から2万人が性暴力にあっており、その30〜50%が子どもで、大部分が少女であることが明らかになりました。ソマリアでは、2013年に起きたレイプの34%の被害者は、12歳以下の子どもたちでした。

子どもたち一人ひとりのニーズにあった支援を

たとえ少女が戦争を生き抜くことができても、家族や友人を亡くし、恐怖に震え、日常を失う可能性は高まります。そして、飢えを感じ、何よりもレイプや性的虐待にあう危険性が高まります。子どもが性暴力を受けた際、まず必要なのはケアや支援サービスであり、少女自身の安全を確保することです。そして心身の治療を受けることです。紛争下の子どもたちが自身の生活を取り戻すために、我々は、こうしたサービスを具体的に行っていくとの、政治的関与を求めなければなりません。

支援サービスは年齢に応じたもので、性別に配慮し、異なる民族や宗教、性的指向、能力に応じたニーズを配慮したものでなければなりません。こうした要因はすべて、子どもたちのリスクや二―ズに影響を及ぼすものです。また、支援サービスを提供する側は、子どもたちを幅広いカテゴリ―のひとつとして扱うのではなく、子どもたちそれぞれに適した対応ができるように訓練されている必要があります。また、こうしたシステムの強化と統合に焦点を絞って取り組みを行うには、紛争後に、紛争下では罪を問われなかった加害者を裁くための司法制度を基礎に据えておく必要があります。

安全な環境を築き、性暴力の予防を

性暴力への対応とともに、性暴力の予防も重要です。

性暴力への取り組みで重要なことは、暴力にさらされている子どもや女性を守るべく、保護的な環境を築き上げることです。危機の真っただ中においては、命を守ることにもつながりうる最も基本的なリスクを軽減する取り組みすら行われなかったり、見落とされることがあります。例えば、トイレに鍵をかけること、対象を絞って食糧配給をすること、性暴力のモニタリングと予防のための戦略など、これらのことは、紛争下では、命を守ることにもつながりうるのです。こうした取り組みは、紛争発生前であっても、性暴力予防のために、すぐに取り組める緊急対応パッケージとして実施する必要もあります。あらゆる場合において、子どもへの暴力を撲滅しなければなりません。

紛争下における性暴力根絶のためのグローバルサミットは、性暴力の予防や被害にあった方たちへのケアや支援、国際的な行動を盛り上げることで、このような犯罪は刑罰を受けないとの文化を終わらせることに焦点をあてる機会となりました。レイプや性的虐待の危険にある何百万もの子どもと女性への性暴力が撲滅されるよう、このサミットは性暴力に大きな関心を集めました。そして、我々は世界がこの約束を果たすのか、その行動を見届けなければなりません。

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