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公益財団法人日本ユニセフ協会
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東日本大震災復興支援 第258報
震災支援で得た知見を“次”への備えに
CFS研修スタート

【2015年7月8日 さいたま市発】

4年前、東日本大震災の支援の現場で、多くの子ども支援団体が「子どもにやさしい空間」活動を展開。実際に現場での活動に関わられた専門家からは、いざという時に支援の現場で使える国内の実情に即した標準的な指針の整備を求める声とともに、「大きな災害が頻発する日本でこそ『子どもにやさしい空間』を災害支援のスタンダードに」という声が寄せられました。

これらの声に応えるため、日本ユニセフ協会は、独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)と共同で、ユニセフが2009年に発行した『A Practical Guide for Developing Child Friendly Spaces(子どもにやさしい空間づくりの実践的ガイドブック)』をベースに、東日本大震災の現場での経験を反映させ、2年前の10月、『子どもにやさしい空間ガイドブック』を発行。子ども支援に関わる方々への普及を図るため、研修プログラムを作りました。

今回講師を務めたのは、ガイドブックや研修プログラムの製作に参加した国立精神・神経医療研究センターの大滝涼子さんと日本プレイセラピー協会の本田涼子さん。
© 日本ユニセフ協会/2015
今回講師を務めたのは、ガイドブックや研修プログラムの製作に参加した国立精神・神経医療研究センターの大滝涼子さんと日本プレイセラピー協会の本田涼子さん。

4年前

今年2月に完成した研修プログラムの運用1回目となった埼玉県さいたま市での研修には、4年前、原発事故で福島県双葉町の全町民が避難生活を送っていた加須市の旧騎西高校で、実際に「子どもにやさしい空間」活動に参加したスタッフの方々はじめ、市内の保育園や病院、福祉関係の施設などで子どもたちの支援に従事されている方など、総勢16名が参加。

「当時、おもちゃを投げ続けていた子がいて、どうして良いか戸惑っていたんです。でも、その後でユニセフの研修※を受けて、何故そういった行動に走るのか、どう対応すべきかを学べたんで、そういったことを事前に学んでおくとか、専門家と連携することの重要性を、その時とっても感じました」

2011年8月、埼玉県加須市の旧騎西高校に設置された「子どもにやさしい空間」。2013年12月に避難所が閉鎖されるまで、支援が続けられました。
© 日本ユニセフ協会/2015
2011年8月、埼玉県加須市の旧騎西高校に設置された「子どもにやさしい空間」。2013年12月に避難所が閉鎖されるまで、支援が続けられました。

「あの時は、場所を確保するのが一苦労だった。必要性は理解してくれても、他にも別な目的で場所の提供を求めてくるグループがあるので、私たちだけを特別扱いすることはできないといったようなことも言われてしまった。普段から、地域のリソースとなる人たちとのネットワークを作っておくことは重要ですね」

「体育館が居住スペースだったから、最初は、体育用具入れみたいな所でやるしかなかったね」

4年前、旧騎西高校の「子どもにやさしい空間」に参加された方々は、時に当時のことを振り返りながら、時間内では収まりきらない程内容の濃い研修に積極的に参加されていました。

岩手、宮城、福島、そして・・・

日本ユニセフ協会では、今後、各県の自治体や子ども支援団体などと協力して、岩手、宮城、福島各県で研修会を開催してまいります。また、災害時に学校の校舎や体育館が避難所として利用されていることに鑑み、本年9月には、全国の小中高校や幼稚園・保育園など約6万校・園にガイドブックをお送りし、日本ユニセフ協会が30年以上にわたって取り組んでいる「ユニセフキャラバン・キャンペーン」を通じ、教職員の方々を対象にした簡易研修を実施する予定です。

■「子どもにやさしい空間」とは?

2013年10月に発行した『子どもにやさしい空間ガイドブック』。一般公募で採用されたフリーランス粘土作家フジイカクホさんの作品が表紙を飾ります。
(画像をクリックすると、それぞれの内容がご覧いただけます)

災害や事故は、子どもたちから一瞬にして「日常」という“心の支え”を奪います。「子どもにやさしい空間」(Child Friendly Space - CFS)は、不安や様々な危険にさらされる子どもたちが安心して安全に過ごせる「居場所」=様々な年齢の子どもに合った「遊び」や「学び」の場を提供する活動です。ユニセフ(国連児童基金)は、世界の緊急支援の現場で、20年以上にわたりこの活動を展開。“水”や“医療”、“食糧”、“テント(避難所)”等と同様、最優先で取り組まなくてはならない支援の一つとして位置付けています。

『子どもにやさしい空間ガイドブック』は、こちらのページから無償でダウンロードしていただけます。

■「子どもにやさしい空間」研修について

グループワークも盛りだくさん。3時間はあっという間に・・・。
© 日本ユニセフ協会/2015
グループワークも盛りだくさん。3時間はあっという間に・・・。

「子どもにやさしい空間」を設置・運営するために必要な実践的な知識や情報を、『子どもにやさしい空間ガイドブック』の内容に沿って学んでいただく参加型の研修プログラムです。 受講資格はありません。PTA、学校の教職員、医療福祉関係者、NPOや地域の子ども・子育て支援者や、自治体職員、学生など、“万が一への備え”を準備されている全ての方に受講していただけます。

<主な内容> 

  • イントロダクション
  • 「子どもにやさしい空間」とは?(講義とディスカッション)
    どんな時に必要なの?/緊急時の子どもたちの状況は?/どうして必要なの?/「子どもにやさしい空間」ってどういうもの?/どう役立つの?/6つの大切なこと
  • 「子どもにやさしい空間」の実践(講義とディスカッション)
    子どもたちの状況を把握しよう/活動内容を組み立てよう/場所や設備を考えよう/
    人員配置を考えよう/活動を振り返り改善しよう
  • 「子どもにやさしい空間」〜実際に作ってみよう(グループワーク)
  • まとめ

■「子どもにやさしい空間」研修に関するお問い合わせ(2016年12月末まで)

国立精神・神経医療研究センター日本ユニセフ協会
災害時こころの情報支援センター(CFS担当)東日本大震災緊急支援本部(CFS担当)
東京都小平市小川東町4-1-1東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
E-mail:saigai_cfs@ncnp.go.jp電話:03-5789-2295

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