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コード運営事務局から年4回発行されるニュースレター“The Code Quarterly”では、世界各国のコードプロジェクトの取り組みを紹介しています。
コード参加企業のカールソン、クオニ、アコーの3社はこのたび、子どもの保護と責任ある観光のための取り組みが国際的に評価され、持続可能な観光・旅行を実践する企業に贈られる賞を受賞しました。
2010年5月4日、『責任ある企業サミット』がロンドンで開催され、カールソンとコードとのパートナーシップが、最高コラボレーション部門で「倫理的企業」賞を獲得しました。カールソンは、2004年4月にアメリカで初めてコードに参加した企業であり、ホテル等で従業員が疑わしい状況に出くわしたとき、子どもの性的搾取の可能性があるかどうかを判断するための研修キット「ミーティング・イン・ア・ボックス」を作製しました。
ユニセフと世界観光機関(UNWTO)は、カールソンとコードが協力して子どもを性的搾取から守るために活動することは、社会の一員としての企業の責任の最たる例の一つだと賞賛しています。受賞理由について、旅行・観光業界の中で欠如しがちな企業の責任に関する戦略的な取り組みについて、カールソンは他の模範となるべきリーダシップを発揮していること、また、同業界でしばしばタブーとして見られ、他の企業も見て見ぬふりをする問題に対してカールソンが積極的に取り組んでいることが高く評価されました。
「成功するビジネスとは、業績や規模の大きさだけに拠らず、むしろ革新にこそある」という信念のもとに設立された「Bird Express TravelWorld」賞は、インド国内で旅行やサービス業に携わる人なら誰もが欲しがる一流の旅行賞です。今年は、237社の候補のうち、クオニ(本社:スイス)の旅行先地での管理・経営を行うインド支社の子ども保護活動が評価され、企業の責任部門で受賞しました。
具体的な子どもの保護活動として、観光・旅行における児童買春問題についてのワークショップを開催し、ホテル関係者や観光業界のさまざまな利害関係者の意識を高める取り組みをしています。また2010年はインドの子どもの保護プログラムへの支援を続ける予定です。
インドの観光大臣から同賞を授与され、クオニは次のように述べました。「この賞は、私たちの基本理念である「信頼」が評価されたことを明確に示しています。クオニはいつも、高いモラルと倫理的な基準に則って活動しています。私たちはよりよい企業市民であることに責任をもつ企業の一員であることを大変誇りに思います。」
2010年6月1日、『第10回グローバルトラベル・観光サミット』が北京で開催され、アコーホテルズ(本社:フランス)は、グローバル観光産業部門のTourism for Tomorrow賞を受賞しました。競争率の高いこの賞は、これまでのアコーの実績(効果的かつ環境に配慮した業務・管理の実践、宿泊客と従業員に対する持続可能な観光に関する啓発、文化・自然遺跡の保存、他の官民の利害関係者との協力による持続可能な観光の成功事例の推進 等)を評価しています。
同賞の選考に当たり、米国・英国・フランス・モロッコ・オランダにある15のアコーホテルが、観光専門家の査定を受けました。専門家は、社会・環境の両分野における持続可能な取り組みに対する責任、従業員間の意識レベル、行動計画がグループ全体に広く共有され、各地域にも適用されているかを総合的に判断しました。
「グローバル企業の多くは、持続可能性の観点から環境分野に焦点を当てて活動しがちですが、アコーは環境だけでなく社会的な取り組みにおいても他を凌いでいます」と選考委員長は述べました。また、「アコーの『アースゲストプログラム』は、真に世界的な役割を果たしており、アコーの事業による環境への影響を最小限にし、いつでも入手可能なデータに基づいて効果的なトラッキングを行うなど、素晴らしい事例を示しています」。選考員はさらに、HIV/AIDSの予防などの基本的な国際保健問題への取り組みや、観光目的地における子どもの性的搾取を根絶する取り組みの促進などのアコーの社会貢献活動を高く評価しました。
アコーは2002年から子どもの性的搾取を根絶するための取り組みに関わっています。児童買春防止のための観光・旅行業界行動倫理規範(コード・オブ・コンダクト)に34カ国で署名し、子どもに対する権利侵害に対して積極的に活動しています。2009年には、この深刻な問題について13,000人の従業員が研修を受け、さらにホテル内でも宿泊客の意識を高めるためにECPATキャンペーンを展開しました。