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日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第167報
Tegami project
海を越えてつながった子どもたちの想い

【2012年11月7日 東京発】

「遠く離れていてもこんなに思ってくれている人がいるなんて、すごくうれしかった」「ぼくね、外国にお手紙書くの初めてなんだ。早く届くといいな」「自分たち(の国)もすごく大変な中、日本のために一生懸命に手紙を書いてくれてありがとうございました。今度は私たちが皆さんに元気をあげられるような手紙を送り返したいと思います。私たちはいつでもつながっています。皆さん大好きです」
これはTegami Projectを通して、世界中の子どもたちからの応援の手紙を受け取った子どもたちの声です。

2011年3月、震災の日を境に昨日までとはまったく異なる環境での生活を余儀なくされた子どもたちがたくさんいました。震災直後より支援活動を始めた日本ユニセフ協会に、ある日、手紙の詰まった箱がドイツから届きました。箱いっぱいに詰まった手紙一つ一つには、「離れていてもみんなのそばにいるよ」「みんなのことを思っています」とメッセージが書かれ、お花や青空、笑顔の女の子の絵が添えられていました。震災の被害を受けた子どもたちが少しでも笑顔になれるようにと、どれも想いをこめて書かれていました。

ドイツをはじめ世界中の子どもたちから次々と届いた励ましや応援、また日本の子どもたちを心配するお手紙を東北の子どもたちに届けたい。そして、東北の子どもたちから、今度は世界の子どもたちへ、お返事を届けたい。そんな想いを込めて、Tegami Projectはスタートしました。

Tegami project

34の国と地域から、ユニセフの現地事務所などを通して、日本ユニセフ協会に集まった手紙は2000通を超えました。手紙を送ってくれたそれぞれの国にゆかりのある方と一緒に、33の幼稚園や学校などを訪問して行ったTegami Projectの特別授業では、どの会場も初めて聞くお話や言葉、民族衣装やダンスに歓声があがりました。各国の授業の先生として35名の方にご協力をいただき、合計で1700人を超える子どもたちに手紙を手渡すことができました。そして、手紙を受け取った全員がお返事を書きました。自分の好きなものや日本や住んでいる県のいいところを紹介したり、まだ見ぬお友だちに質問を書いたりとお返事には思い思いの文章がつづられていました。また、多くの子どもたちがたくさんのお礼の言葉を、大きな文字で書いていました。子どもたちから預かったお返事はボランティアの方のご協力を得て、すべて英語の訳がつけられました。各国へと順次発送し、10月5日までにすべての国に送り届けることができました。今でも手紙のやり取りが続いている学校や幼稚園もあります。

お互いを思う気持ちによってつながったこのたくさんの出会いがそれぞれの子どもたちの可能性を広げる一つの要素になることを願っています。

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各国から届いた手紙、東北の子どもたちのお返事も紹介しています。
Tegami project

写真クレジット全て:© 日本ユニセフ協会

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