世界のともだち

スタディツアー視察報告

カンボジア  スタディツアー報告  (2011年7月24日〜31日実施)

4. 地雷教育と不発弾処理現場の視察

カンボジアでは、多くの子どもたちが内戦で埋められた地雷や不発弾の被害に遭ってきました。現在は、地雷や不発弾の場所が分からないために怪我をするのではなく、地雷の中の金属片を売ってわずかなお金になることから、回収しに行き、被害に遭うケースが多くなっています。コンポンスプー州のサンテピアップ小学校を訪問し、地雷や不発弾の被害に遭わないための教育(MRE=Mine Risk Education)の授業を見学させていただきました。サンテピアップ小学校では、小学校3年生から5年生の子どもたちが参加し、地雷や不発弾を見つけたときの対応法を学んでいました。先生の質問に手を挙げて答えたり、代表の児童が地雷や不発弾を見つけたときの正しい対応法を教える寸劇を披露していました。

ポスターを使って、
子どもたちに地雷の危険をうながす
地雷を見つけたら、注意して!
劇で正しい対処法を見せる子どもたち

また、カンボジアの不発弾処理の活動にあたっているCMAC(=Cambodia Mine Action Center、カンボジア地雷対策センター)に同行し、不発弾処理の現場を見学させていただきました。広い野原で周辺に人がいないことを確認し、不発弾を置き、導線をつないで250メートルほど離れたところから爆破させました。私たちがもっとも驚いたのは、不発弾が処理された後、その爆破音を聞いて、何人かの子どもたちがスコップやビニール袋をもって金属片を集めにきたことです。金属片4キロで1ドルくらいになります。地雷教育が学校で徹底されている一方、貧困層の子どもたちは学校に通わず、厳しい生活を送っていることを目の当たりにしました。

CMACによる村人への
不発弾についての注意
不発弾の爆破で夫を亡くした女性の
お話にツアー一同悲しみに暮れた
処理される不発弾
不発弾処理後、
金属片を集めに来た子どもたち

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