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モンテネグロ:インターネット上で子どもたちを守るために

2016年5月12日


© UNICEF

インターネットの技術(ぎじゅつ)のおかげで、世界中の人の生活は良くなっています。インターネットは今、私たちの生活になくてはならないものです。しかし、子どもたちがインターネットを使うことには、たくさんの危険もあります。その危険の1つが性的虐待(せいてきぎゃくたい)です。残念なことに、子どもへの性的虐待をする人々の力が日々強まっているにもかかわらず、対応がおそくなることが多いです。被害者の多くは幼い女の子です。性的虐待をする人はインターネットのチャットで、友だちになりたいことを伝えるなどして、子どもたちに近づきます。

このようなインターネット上で性的虐待を受ける子どもたちを守るための世界的なとりくみ「WePROTECT」があります。これはイギリス政府がひきいています。具体的には、ネット上の子どもの性的虐待の写真や動画などを見つけ出し、消し、拡散をくいとめ、性的虐待をした人をしっかりと法律(ほうりつ)で取り締まることができるようにします。そして、被害(ひがい)にあった子どもたちへ支援(しえん)ができるようになっています。

モンテネグロはWePROTECTに参加し、これまでインターネット上で子どもたちが性的虐待の被害にあわないように警察(けいさつ)などの能力強化をしてきました。2016年6月には、モンテネグロのすべての地域(ちいき)で親、子ども、学校が利用できる、子どもたちを守るためのアプリを取り入れます。これで子どもたちがフェイスブックで知らない人から連絡(れんらく)があったときにどうすればいいのかをアニメで学ぶことができるようになります。

現代の子どもたちにとって、インターネットを使って人とつながることは大切なことです。しかし、子どもたちに安全なインターネットの使いかたを教えて、見守らなければならない先生や親がその方法を知っているかというと、必ずしもそうではありません。しっかりとインターネット上で子どもたちを守ることができるように、WePROTECTプログラムを世界で広めていくことが必要です。

<抄訳:山本美帆(明治学院大学)>

■このニュースの詳しい内容は
 モンテネグロ インターネット上の子どもの保護 子どもたちを守るWePROTECTプログラム

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