台風ハイエンで被災したシャーメルちゃんとダイアナちゃん姉妹(2013年、フィリピン)
- 面積 : 299,404平方キロメートル(日本の約8割)7,109の島々がある
- 首都 : マニラ
- 人口 : 1億98万人
- 5歳未満児死亡率 : 27/1000出生あたり(2016)
- 中・重度の発育阻害の子どもの割合 : 33%
- 児童婚の割合 : 15%
- 小学校に通う子どもの割合 : 88%(男子)、89%女子(2003)
- 中学校に通う子どもの割合 : データ無し
シャーメルちゃん(7歳)とダイアナちゃん(5歳)は、フィリピンのレイテ島に住む姉妹です。ふたりのほかには、1歳の弟がいます。
大型の台風ハイエンが村を襲ったとき、一家は自宅にいました。水位が上がってきて、このままでは危険だと判断したお父さんは、子どもたちを抱えて近所の2階建ての家に避難しました。
まだ5歳のダイアナちゃんは被災したことを完全には理解しておらず、台風が過ぎ去ったあとも変わらず無邪気におしゃべりをしたり、友達やユニセフスタッフと遊んだりしています。しかし、お姉ちゃんのシャーメルちゃんは、落ちてきたガラスによって友達が亡くなるのを目撃し、心に深い傷を負っています。
シャーメルちゃんがクリスマスにお願いした、たったひとつのことは、「亡くなった友達たちともう一度遊びたい」でした。
-
台風によって打ち上げられた船
-
壊れた住宅街を歩く男の子
紛争、自然災害、感染症の蔓延・・・。そうした緊急事態や人道危機の中で、最も犠牲を強いられるのは、いつも子どもたちです。
ユニセフは創設以来、どんなに厳しい状況でも、子どもたちの命と子どもたちの権利を守るために活動を続けています。世界中から寄せられた活動資金をもとに、保健、栄養、水と衛生、子どもの保護、教育、HIV/エイズの各分野における支援活動を実施しています。支援物資は、コペンハーゲンにあるユニセフ物資供給センターをはじめとする各地の供給箇所から、ニーズに合わせて迅速に届けられる物流システムが構築されており、一刻を争う緊急事態下において重要な役割を果たしています。
シャーメルちゃんとダイアナちゃんが通っていたコンゴン小学校は台風で使えなくなってしまったので、ふたりはユニセフの「子どもにやさしい空間」に通っています。
「子どもにやさしい空間」は、災害時や紛争時などに即座に設置される、子どもたちが自由に勉強したり遊んだりできる空間です。カウンセラーも常駐しています。絵を描いたり、スポーツをしたりすることは、心に大きな傷を負った子どもたちがトラウマを癒やすための大きな助けになります。