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ユニセフ協会からのお知らせ

ユニセフ、UNAIDS(国連エイズ合同計画)、WHO(世界保健機関)と
「子どもとエイズ」世界キャンペーン 第2次レポートを発表!
エイズの子どもと妊産婦のエイズ治療で改善を報告
ニューヨーク時間3日(木)午前10時(日本時間午後11時)から公表

【2008年4月3日 ニューヨーク発】

「子どもエイズ」世界キャンペーンの第2次レポート

ユニセフ(ニューヨーク)は現地時間4月3日午前10時から、UNAIDS(国連エイズ合同計画)、WHO(世界保健機関)と共同で「子どもエイズ」世界キャンペーンの第2次レポートを、全世界同時に発表します。「子どもとエイズ」世界キャンペーンは、HIV/エイズの脅威から子どもを守るためにユニセフがパートナーと2005年から開始しました。 今回の第2次レポートによれば、HIV陽性の子どもと妊産婦に対するエイズ治療が改善しています。

より多くのHIV陽性の子どもと妊産婦がエイズ治療を受けられようになってはきましたが、エイズの脅威がない世界をつくるにはまだ道半ばだと、本日公表の第2次レポートで報告されます。

UNICEF/HQ05-2062/Donna DeCesare
© UNICEF/HQ05-2062/Donna DeCesare

「子どもとエイズ」第2次レポートは、子どもや若者のエイズ被害の支援活動の進展を報告します。「Unite for Children, Unite against AIDS 子どもたちのために エイズと闘おう!」世界キャンペーンは、2005年10月から、ユニセフと国連エイズ合同計画などが共同で子どものエイズ被害に支援活動をもとめるために始めました。

ユニセフ事務局長のアン・ベネマンは語ります。「今日の子どもと若者は、一度としてエイズのない世界を見たことがありません。何千もの子どもが毎年、エイズで命を落とし、何百万もが肉親を亡くしました。子どもは世界のエイズ対策で最も守られなければなりません。」

ユニセフ、国連エイズ合同計画と世界WHOは共同で、重点4分野におけるこれまでのキャンペーンの進展と残る課題を報告しています。4分野とは、
【1】母子感染の予防
【2】HIV/エイズに罹患した子どもの治療

【3】若者の感染予防
【4】孤児をはじめ、HIV/エイズによって困難な状況に置かれている子どもの保護です。
レポートは低・中所得国の支援に注目しています。

レポートによれば、2007年、およそ29万人の15歳未満児がエイズで亡くなり、1210万人の子どもがサハラ以南のアフリカ諸国でエイズにより肉親のどちらかを失っています。 しかし、2006年末までに、ベナン、ボツワナ、ブラジル、ナミビア、ルワンダ、南アフリカ、タイを含む21カ国で「子どもとエイズ」世界キャンペーンの目標である、2010年までに母子感染予防の実施率を80パーセントにするための達成軌道上にあります。2005年時点では、たった11カ国でした。

UNICEF/HQ04-0167/Roger LeMoyn
© UNICEF/HQ04-0167/Roger LeMoyne

さらに、抗レトロウィルス治療をうけた低・中所得国のHIV陽性の子どもの数は、2005年から2006年にかけて、70パーセント改善しました。

「子どもに必要な治療の提供と、HIVの母子感染予防の点で重要な進展がありました。しかし、エイズの大流行に歯止めをかけなければならないとしたら、もっと若者たちにHIV予防策を実施する必要があります。」と、国連エイズ合同計画の事業本部長ピーター・ピオット博士は話しました。

レポートの数値は、多くの国でエイズ被害をうけた子どもの保護と治療、そして社会福祉サービスへのアクセスが改善したことを示しています。また、エイズで両親をなくした子どもの就学率も向上していますが、エイズの子どもはいまだに、他の子どもに比べて学校を中途退学してしまったり、より貧しい家庭環境にあったりします

UNICEF/HQ06-1503/Giacomo Pirozzi
© UNICEF/HQ06-1503/Giacomo Pirozzi

2000年から2001年依頼、データが得られた15カ国中11カ国で、15歳から24歳のHIV陽性女性がマタニティ・クリニックを訪れることは少なくなりました。

新生児にウィルスが感染する危険性を減らす、抗レトロウィルス治療を受けているHIV陽性の妊産婦の割合は2005年から2006年にかけて60パーセントも改善していますが、この改善にも関わらず、抗レトロウィルス治療を受けているHIV陽性の妊産婦はたった23パーセントだと推測されています。

「支援活動は進展していますが、いまだに多くの課題に直面しています。厳しく見れば、健康のため抗レトロウィルス治療が必要な女性に治療を提供しなければなりません。女性の命を救うことは、その子どもに将来を与えることでもあるのです。目標達成のためには、保健システムとそれを担う保健治療担当のスタッフを強化しなければなりません。」と、WHOのHIV部門ディレクター、ケビン・デコック博士は語りました。

UNICEF/HQ05-1821/Giacomo Pirozzi
© UNICEF/HQ05-1821/Giacomo Pirozzi

2007年、HIV陽性で生存している15歳未満児210万人の大半は、出生以前か出産時あるいは授乳時に感染していました。そしていまだに、15歳から24歳の若者は、2007年に15歳以上のHIV感染者全体の40パーセントを占めています。

さまざまな情報がある中で、エイズ被害のない世代をつくることは果たして可能なのか、レポートでは議論しています。資金格差はあるものの、政府や支援者はどちらも同じ程度に、より多くの資金を予防と治療、保護のために提供し続けてくれています。2007年、総額100億米ドル(約1兆円)がエイズ根絶に投資できました。2004年には61億米ドルだったのです。

新たなプロジェクトの導入とこれまですでに有効性が確認されてきた対策の強化が、今、最優先です。

レポートでは次の支援活動を掲げています。

  • あらゆる面で子ども中心のエイズ対策に必要なコミュニティーと家族の支援を強化する。
  • HIV/エイズ被害をうけた子どもを支援する積極策の鍵となる、保健、教育と社会福祉システムを強化する。
  • 妊産婦、新生児、子どもの保健治療プログラムにおいて、母子感染予防サービスを一体化する。
  • 成果と足りない部分を記録するために、データと指標を具体的に示し、目標に向けた取り組みを強化する。

*ユニセフ関連のビデオ映像が無料でニュース映像サイトから入手可能。

「『子どもとエイズ』世界キャンペーン 第2次レポート」(英語版オリジナル)ダウンロード

※日本語版の発行予定はございません。



◇ 募金のお願い ◇

日本ユニセフ協会では、ユニセフの「子どもとエイズ」世界キャンペーンを支援するための募金を、下記の方法で受け付けています。皆様のご理解とご協力をお願い致します。

郵便振替:00190-5-31000
口座名義:(財)日本ユニセフ協会
*当協会への募金は寄付金控除の対象となります。
*通信欄に「子どもとエイズ」と明記ください。

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