パートナー(協力企業)

P&G/パンパース
世界の赤ちゃんを新生児破傷風から守るために・・

パンパースは開発途上国におけるお母さんと赤ちゃんの命を破傷風から守るグローバルキャンペーン「1パック=1ワクチン」キャンペーンの実施を通じて、ユニセフの妊産婦と新生児の破傷風根絶プログラムを2006年から支援しています。

パンパース「1パック=1ワクチン」キャンペーンは、2006年にイギリスで始まり、翌2007年にはグローバルなキャンペーンとなりました。対象パックをお求めいただくと、1パックあたり破傷風ワクチン1本相当額(約8.5米ドル)がパンパースからユニセフに寄付される仕組みです。これまで破傷風のワクチン3億本相当額以上の寄付が寄せられ、世界の1億人を超える妊産婦と赤ちゃんを守ることができています。

日本では現在、対象製品のお求め数に応じた取り組みは実施されていない代わりに、P&Gジャパンが同キャンペーンの一環として、パンパース・ポイントプログラム「すくすくギフトポイント・プログラム」を通じた定期的な寄付を行っています。

妊産婦・新生児の破傷風予防

©HQ01-0145/Giacomo 保健センターで予防接種を受け保健カードを手にした赤ちゃんとお母さん

パンパースの支援は特に人里離れた保健サービスが行き届かない地域におけるユニセフの定期的な予防接種やキャンペーンの実施に貢献し、妊産婦や新生児の命を破傷風から守っています。

開発途上国では妊産婦が不衛生な環境下で出産をしなければならないことがあり、出生時に消毒されていない器具を用いてへその緒を切ることで母子ともに破傷風に感染するリスクがあります。新生児が破傷風菌に感染すると、数日のうちに体内で猛威を振るい、高熱とひどいけいれんがおき、ほとんどの場合、命を奪われてしまうのです。しかし、母親が低コストな破傷風の予防接種を3回受けてさえいれば、赤ちゃんを守ることができます。

妊産婦と新生児破傷風は簡単に予防することができるにもかかわらず、9分にひとり、新生児が破傷風によって命を落としています。いまなお予防接種を受けられていない1億3000万の妊産婦と生まれる幼い命を緊急的に守る必要があります。この妊産婦には保健サービスが全く行き届いておらず、最も基礎的な保健サービスを受けるのでさえも何日も歩かなければならない環境下にいます。この不必要に致命的となってしまっている破傷風から妊産婦や新生児の命を守るために喫急な支援が必要です。

© UNICEF/NYHQ 2010/Hearfield エスター・ネバンドゥングは2つのワクチンキャンペーンに従事する看護師です。「お腹に宿っている大切な命を守るために予防接種を受けることは大事なのです」。

ワクチンを届けるまでの複雑な道のり

ワクチンを調達してから予防接種を実施するまでのプロセスは長い困難な道のりを伴い、たくさんの人々の協力が不可欠です。ワクチンが製造業者から各国に送られ、そして目的地に届けられるまで、予防接種の実施には地域住民の支援や訓練を受けた保健員なくしては成り立ちません。最もワクチンを必要とする人に届けるまでに輸送面や文化面における障害もあり、日々困難に直面します。

こうした課題にもかかわらず、1999年に21万5千人だった新生児死亡数は、2018年には約2万5000人と大幅に減少しています。2021年現在では、感染リスクが高かった59カ国のうち47カ国で妊産婦と新生児の破傷風が根絶しました。ユニセフは世界的に新生児破傷風根絶に取り組んでおり、パンパースはそのグローバルなパートナーとして世界26カ国で根絶に向けた活動に貢献しています。