公益財団法人 日本ユニセフ協会
ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダー平等を実現しよう

“男女平等を実現し、
すべての女性と女の子の能力を伸ばし
可能性を広げよう”

たとえば、こんな問題が…

6歳から11歳の子どものうち、一生学校に通うことができない女の子は男の子の約2倍です。

6歳から11歳の子どものうち、
一生学校に通うことができない女の子は
男の子の約2倍です。

出典:Fact Sheet no.56「New Methodology Shows that 258 Million Children,
Adolescents and Youth Are Out of School」(UNESCO/2019)

※PDFがダウンロードされます

ジェンダーの平等を実現するために(南アジアの状況)

南アジアの国ぐにでは、男性の方が社会的に優位な立場にあることが多く、この地域に生まれた女の子にとっては、健康に成長することすら簡単なことではありません。
健康に育って、学校に通えても、次に女の子たちを待ち受けるのは、子どものうちに結婚させられる「児童婚(じどうこん)」の風習です。南アジアでは、2人に1人の女の子が18歳になる前に結婚しています。
この地域で児童婚の割合が高い国は、バングラデシュ51%、ネパール33%、アフガニスタン28%の順になっています。

目標5のターゲット

「5-1」のように数字で示されるものは、それぞれの項目の達成目標を示しています
「5-a」のようにアルファベットで示されるものは、実現のための方法を示しています

  • 5-1

    すべての女性と女の子に対するあらゆる差別をなくす。

  • 5-2

    女性や女の子を売り買いしたり、性的に、また、その他の目的で一方的に利用することをふくめ、すべての女性や女の子へのあらゆる暴力をなくす。

  • 5-3

    子どもの結婚、早すぎる結婚、強制的な結婚、女性器を刃物で切りとる慣習など、女性や女の子を傷つけるならわしをなくす。

    子どもの結婚、早すぎる結婚、強制的な結婚、女性器を刃物で切りとる慣習など、女性や女の子を傷つけるならわしをなくす。
  • 5-4

    お金が支払われない、家庭内の子育て、介護や家事などは、お金が支払われる仕事と同じくらい大切な「仕事」であるということを、それを支える公共のサービスや制度、家庭内の役割分担などを通じて認めるようにする。

  • 5-5

    政治や経済や社会のなかで、何かを決めるときに、女性も男性と同じように参加したり、リーダーになったりできるようにする。

    政治や経済や社会のなかで、何かを決めるときに、女性も男性と同じように参加したり、リーダーになったりできるようにする。
  • 5-6

    国際的な会議で決まったことにしたがって、世界中だれもが同じように、性に関することや子どもを産むことに関する健康と権利が守られるようにする。

    ※国際人口・開発会議(ICPD)の行動計画、北京行動綱領とそれらの検証会議の成果文書

  • 5-a

    それぞれの国の法律にしたがって、女性も財産などについて男性と同じ権利を持てるようにし、土地やさまざまな財産を持ったり、金融サービスの利用や相続などができるようにするための改革をおこなう。

  • 5-b

    女性が能力を高められるように、インターネットなどの技術をさらに役立てる。

  • 5-c

    男女の平等をすすめ、すべての女性や女の子があらゆるレベルで能力を高められるように、適切な政策や効果のある法律を作り、強化する。

    男女の平等をすすめ、すべての女性や女の子があらゆるレベルで能力を高められるように、適切な政策や効果のある法律を作り、強化する。

もっと深めよう!世界にあるこんな問題

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    ジェンダーの平等を実現するために(南アジアの状況)

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    「子どもの花嫁」についての10の事実

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    これって、男女平等?

    家庭でお父さんとお母さんが家事と育児に費やす時間(1日あたり)

「子どもの花嫁」についての10の事実

  • 世界中の女の子や女性のうち、18歳になる前に結婚した人は、6億5000万人。

  • 世界中で、毎年1200万人が子どものうちに結婚しているといわれている。

  • 南アジアは児童婚がもっとも広く行われている地域で、世界の児童婚の44%(2億8500万人)を占めている。南アジアに次いで多い地域はサハラ以南のアフリカで、世界の児童婚の18%(1億1500万人)を占める。 

  • 児童婚の慣習は世界中で減ってきている。この20年間で、子どもの頃に結婚した女性の割合は15%下がり、4人に1人(25%)だった割合が、5人に1人(21%)になった。これは、2500万人の児童婚を防ぐことができたという計算になる。教育を受ける女の子の割合が増えたこと、各国政府が10代の女の子たちに対する様々な投資を積極的に行うようになってきたこと、児童婚が違法であり、児童婚によって女の子たちの身に起こる様々な負の影響が広く知られるようになってきたことが、児童婚の減少につながっている。

  • 南アジアでは、女の子が子どものうちに結婚させられてしまう可能性は、20年前の約50%から現在の30%へと、3分の1以上減った。これは、インドで児童婚の慣習が大幅に減っていることが大きく影響している。

  • 児童婚は、南アジアの課題から、人口増加と対策が遅れているサハラ以南のアフリカの課題へと移ってきている。現在、世界の子どもの花嫁の3人に1人はサハラ以南のアフリカに暮らす女の子だが、この数は25年前には7人に1人だった。

  • ラテンアメリカとカリブ海の国々では、児童婚の割合はこの25年間まったく改善されておらず、高いままである。

  • 児童婚は先進国でも起こりうる。米国では、50ある州の多くに、例外的に18歳未満の子どもの結婚を認める法律が存在する。欧州連合(EU)に加盟している国のなかで、いかなる場合でも18歳未満の結婚を禁止している国は2017年時点で4カ国しかない。

  • 子どものうちに結婚することは、女の子の人生に多くの影響をおよぼす。たとえば、エチオピアでは、子どものうちに結婚した若い女性の大半が、20歳になる前に子どもを産んでおり、子どもの花嫁は妊娠・出産に関してきちんとしたケアを受けていないことが多い。さらに同じくエチオピアの結婚している10代の女の子たちは、結婚していない10代の女の子たちと比べて学校に通えない割合が3倍も高い。

  • 過去20年間のデータをみる限り、「持続可能な開発目標」で決められたとおりに2030年までに児童婚をなくすためには、今の12倍のスピードで、世界中が努力する必要がある。

これって、男女平等?

家庭でお父さんとお母さんが家事と育児に費やす時間(1日あたり)

家庭でお父さんとお母さんが家事と育児に費やす時間(1日あたり)

平成28年に総務省が行った調査によると、日本では、6歳未満の子どもを持つ家庭で、夫が1日に家事・育児などに費やす時間は平均1時間23分で、妻が7時間34分。ほかの先進国と比較しても、夫が費やす時間は少ない。

※6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(1日当たり、国際比較)

注:総務省「社会生活基本調査」(平成28年)、Bureau of Labor Statistics of the U.S "American Time Use Survery"(2016)およびEurostat"How Europeans Spend Their Time Everyday Life of Women and Men"(2004)より作成。
日本の値は、「夫婦と子どもの世帯」に限定した夫と妻の1日当たりの「家事」、「介護・看護」、「育児」及び「買い物」の合計時間(週全体平均)。

出典:内閣府 男女共同参画局『男女共同参画白書 平成30年版』

各国の女性の国会議員の割合(高い順)

各国の女性の国会議員の割合(高い順)

2023年1月時点で、国会議員のうち女性が半分以上の国は、ルワンダ(61.3%)、キューバ(53.4%)、ニカラグア(51.7%)、メキシコ(50.0%)、ニュージーランド(50.0%)、アラブ首長国連邦(50.0%)の6カ国しかありません。日本は・・・なんと164番目!女性の議員は、全国会議員の10%です。

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