赤ちゃんのメンタルヘルスは、いつから考え始めるべきでしょうか?家族みんなのこころの健康状態をより良くするために、どんなことができるでしょうか?心理学者で子どもの発達の専門家のリサ・ダムール博士が、こうした疑問にお答えします。
動画の内容
こんにちは。リサ・ダムールです。
赤ちゃんのお世話は、本当に大変です。赤ちゃんが生まれると、親は喜び、いら立ち、疲れ、不安など、さまざまな感情を覚えます。赤ちゃんに対し複雑な感情を抱くこともあるかもしれませんが、それを恐れる必要はありません。これから「赤ちゃんのこころを育む方法」を、ご紹介します。
Q1. まもなく子どもが生まれて、親になります。どんな心の準備が必要?
初めて親になることは人生における大きな転換点を意味します。あなたの生活のあらゆる部分が変わります。そしてストレスは、「新しい状況に適応しなければならないときに生じるもの」であることを分かっています。
赤ちゃんとの生活に慣れることも、まさに新しい状況への適応です。ですから、ストレスを感じるのは当然のことです。何かを間違えているということではありません。ただ、親になることに少しずつ慣れていっているというだけです。時間が経つにつれ、必ず楽になっていきます。
Q2. 子どものメンタルヘルスは、何歳から考えるべき?
お子さんのメンタルヘルスは、お子さんと出会ったその瞬間から考え始めるべきです。赤ちゃんは生まれた瞬間から、あなたが与えてくれる愛情や安心、そして学びを求めます。あたたかく優しい関係を築く、守られていると感じられるようにしてあげる、悲しいときには慰めてあげる、外界と関わる手助けをする――。あなたのこうした姿勢が、お子さんの一生を支えるメンタルヘルスの土台をつくります。
Q3. ストレスは赤ちゃんの情緒面の発達にどう影響しますか?
赤ちゃんは、怖いと感じたり、自分が忘れられたかもしれないと思ったり、自分の必要なことが満たされていないと感じたりすると、ストレス反応が出ます。親の役割は、そのストレス反応を落ち着かせることです。ストレス反応が落ち着けば、赤ちゃんは元の状態に戻り、「世界は安全で信頼できる場所だ」ということを学びます。しかし、そのように学べない赤ちゃんもいます。ストレスが多い状況に置かれ、落ち着きを取り戻すための情緒的な支えを得られない場合です。ストレスが多い状況に放置され、気持ちを支えてくれるおとながいないと、後々、情緒的な問題を抱えてしまうことがあります。
Q4. もし自分自身が愛情に恵まれずに育っていたら?
子育ては難しいものです。誰もが学んで身につけていくものです。そして、意識すればとても良い育児ができます。初めて親になると、気を配るべきことがたくさんあることに気づきます。自分が子どもの頃にしてほしかったようなことをお子さんにしてあげるために、押さえておきたいポイントは次のとおりです。赤ちゃんに注意を向け、必要としていることに気づき、それに応じてあげること。そして、あたたかく安定した存在でいること。これだけで、赤ちゃんが人生の良いスタートを切るために必要なすべてが満たされます。
Q5. 家庭で良好なメンタルヘルスを育むために、何ができますか?
長年の研究から、子どもが必要とするものは、主に次の2つだけだということが分かっています。1つは「家庭があたたかい場所であること」。もう1つは「家庭生活が、規則正しく予測可能で安心できること」です。子どもは、自分の周りがどう動くのかを予測できる状態、つまり一定の秩序と信頼性を求めます。あたたかさが感じられるようにするためには、赤ちゃんとの生活を楽しんでください。遊び、話しかけ、抱きしめてあげてください。こうした行動は、赤ちゃんとの絆を深めるホルモンを分泌させ、赤ちゃんにとってもあなたにとっても良い影響を与えます。
Q6. 感情的な姿を子どもに見せても大丈夫でしょうか?
あなたはお子さんの最初の“感情の先生”です。お子さんは、あなたから感情について学びます。ですから、特につらい感情を持ったときには、その表現の仕方を考える必要があります。ご自身の感情に正直でありつつも、お子さんを圧倒したり怖がらせたりしないようにすることが大切です。また、つらい感情をどう扱うか、そのお手本を見せることも必要です。例えば、気分転換のために外に出るとか、散歩するとか、誰かと話してサポートを求めるなどの行動です。忘れないでください。健やかなメンタルヘルスとは、あなたが常に穏やかでリラックスし、幸せを感じている状態にある、あるいはお子さんがそのような状態にあることではありません。さまざまな状況に応じたふさわしい感情を持てているか、そうした感情を適切に扱うことができているか、ということなのです。
Q7. 私自身がいっぱいいっぱいのときは、どうしたら良いですか?
ストレスに対処するための方法はいくつもあります。まず、自分自身のストレスを管理する時間を必ず取りましょう。周囲のサポートがあることが大切です。悩みを話せる相手や、自分を受け入れてくれる仲間が必要です。そして、強いストレスを感じているときには、「楽しい気晴らし」を見つけることも助けになります。本を読んだり、大切な人と時間を過ごしたり、ストレスとなっていることから一時的に離れることは、こころをリセットし、楽にしてくれます。最後に、体のケアも非常に重要です。十分な睡眠、バランスの良い食事、適切な運動など。こうしたことは、あなた自身を守ると同時に、赤ちゃんを大切に育てることにもつながります。
リサ・ダムール博士 心理専門家。ベストセラーの著作物も多くニューヨーク・タイムズにも寄稿。2児の母。
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※本ページはこちらの英語原文を元に仮訳したものです(アクセス日 2026年1月29日)。





