メニューをスキップ

こどものメンタルヘルスTOP

「ストレス」とは?

子どももおとなも感じるもの。表れ方が違うだけ。

 

私たちは以前よりもストレスの多い時代を生きています。おとなと同じように、多くの子どもたちも、今まさに苦しんでいます。

世界では大きな変化が起きていますが、子どもがストレスを感じる要因はそれだけではありません。家庭内のつらい状況や学校での暴力、試験などもストレスにつながることがあります。さらには、大きな家への引っ越しや、新しい友だちができるといった一見「好ましい変化」でさえ、ストレスになることがあります。

親であるあなたは、お子さんが抱えている過度なストレスのサインに気づき、お子さん自身がストレスへの対処法を身に付けていけるよう支えることで、つらい時期を乗り越える手助けができます。


ストレスとは?

ストレスとは、プレッシャーを感じたり、圧倒されたり、対処できないと感じたりしたときによく生じる感情です。少量のストレスは良い刺激となり、試験やスピーチなどの目標達成意欲を高めてくれることもあります。しかし、過度なストレス、特に自分ではコントロールできないと感じるようなストレスは、気分や心身の健康、人間関係に悪影響を及ぼすことがあります。

ストレスの原因

子どもが、おとなと同じようにストレスを感じるとは限りません。おとなのストレスには仕事に関連したものが多い傾向がありますが、子どもの場合は、脅威や困難に直面したり、つらい状況に対処できなかったりしたときにストレスを感じる傾向が見られます。以下がその例です。

・ 自分自身に対する否定的な考えや気持ち
・ 思春期の始まりなどにみられる体の変化
・ 年齢が上がるにつれて増える、試験や宿題などの学業の負担
・ 学校での友だち関係や人との関わりでの悩み
・ 引っ越し、転校、両親の離別(離婚や別居)などの大きな変化
・ 慢性的な病気、家庭の経済的な問題、身近な人の死
・ 家庭や地域で安心・安全が保たれない状況

子どもと思春期の若者のストレス

子どもは、新しいことや予期しない出来事を経験したときにストレスを感じることがあります。

幼い子どもにとって、家庭内暴力、両親の離別、身近な人の死など、家庭内で起こる緊張はよくあるストレスの原因です。学校もまたストレスの大きな要因となることがあり、新しい友だちを作ることや試験を受けることは、子どもにとって大きな負担となることがあります。

子どもは成長するにつれ、より大きな変化を経験するようになり、ストレスの要因も増えていきます。例えば、友だち関係の変化、学業の負担の増大、SNSや海外のニュースに触れる機会の増加などです。気候変動や差別などの社会問題にストレスを感じる10代の若者も少なくありません。

子どもは“スポンジ”のように周囲の状況を吸収する存在であることを忘れないでください。親がストレスを感じていると、それを敏感に察知し、何らかの形で反応することがあります。

子どもや10代の若者は、自分の気持ちを理解したり言葉で表したりする力がまだ十分ではないことがあります。年齢や発達の段階によって、年齢の低い子どもは状況を正しく理解できないことがあります。子どもにとっては、新しい状況や変化はただ「いつもと違う」「不快」「予想外」「怖い」と感じるものなのです。

子どものストレスの兆候と症状

ストレスを感じると、アドレナリンやコルチゾールといったホルモンが分泌され、緊急事態に備える「闘争・逃走反応」が起こります。これにより、子どものこころと身体に次のような影響が出ることがあります:

身体的影響

・ 浅い呼吸、発汗、動悸
・ 頭痛、めまい、不眠
・ 吐き気、消化不良、胃腸の不調
・ 過食や少食による体重の増減
・ 痛みや不調を覚える、病気にかかりやすくなる

感情・精神面での影響

・ イライラや怒りが募ることで、かんしゃくを起こしたり、家族や友だちと距離を置いたりする
・ やるべきことをやらなくなる、作業効率が低下する、集中力が欠ける
・ 悲しい気持ちが続いたり、涙もろくなったりするなどの情緒面での不調が生じる。

これらの症状は、ストレスをさらに強めることがあります。ストレスに気づいたときにお子さん自身がすぐに対応できるよう、自分に合った対処法を見つける手助けをすることが大切です。

お子さんがストレスとうまく向き合えるように支える方法

子どもがストレスを感じている時に自分自身で対処法を見つけられるようにするために、親が担える重要な役割があります。

おとなと同様、子どもも、時には「自分に優しくすること」が大切だと伝える必要があります。

 

1. ストレスのきっかけを見つける
お子さんがストレスを感じた瞬間に気づくことができ、その時に何が起きたのか、ストレスを感じる直前に何を考え、感じ、やっていたのかを振り返ることができるよう手助けをしましょう。原因と感じやすい状況が分かれば、ストレスを避ける方法や直ぐにできる対処法を一緒に考えることができます。

2. 愛情をもって応える
いつも以上に愛情を注ぎ、時間をかけて、しっかりと向き合ってあげましょう。ストレスが健康や行動、思考、感情に影響していないかを見守り、お子さんの話に耳を傾け、優しく声をかけて、安心できるように支えてあげてください。

3. 手本を示す
あなた自身がこれまでストレスにどう向き合ってきたかを話してみましょう。経験を共有することで、お子さんが自分に合ったストレス対処の習慣を見つけるヒントになるでしょう。

4. 前向きな思考を促す
思春期の若者は特に、自分を否定的に捉えやすい時期でもあり、「何もできない」「自分が嫌い」「外に出るのが怖い」といった言葉を口にすることがあります。そうした言葉が聞かれたら、そう感じる理由を尋ね、過去にお子さんが成し遂げたことや、そのときにどのように乗り越えてきたのかを、お子さんと一緒に思い出してみましょう。あなたからの肯定的な言葉がけや励ましによって、お子さんは「親に分かってもらえている」と感じ、その安心感が、ストレスを乗り越える自信につながります。

5. 健康的な生活習慣を支える
十分な睡眠ときちんとした食事はストレスを和らげるための重要な要素です。専門家によると、6〜12歳には1日9〜12時間、思春期の若者には8〜10時間の睡眠が推奨されています。睡眠を守るため、夜間のスマホやパソコンの利用時間を制限し、デジタル機器を寝室に置かないようにすることが大切です。十分に休息し栄養を取ることで、ストレスへの耐性が高まります。

6. 外遊びや運動を促す
外に出て遊んだり、友だちと過ごしたりする時間を持つよう勧めましょう。体を動かすこと、瞑想や深呼吸などはストレスの解消に役立ちます。

 

腹式呼吸

肺の奥まで酸素を取り込んでくれる腹式呼吸は、たった3つのステップを繰り返すだけで、こころを深く落ち着かせてくれます:
1. お腹に手を置く
2. 5秒かけ鼻から息を吸い込む(お腹を風船のようにふくらませることをイメージ)
3. 5秒かけて口から息を吐く(風船をゆっくりしぼませることをイメージ)
4. ~3.を5回繰り返す

おとなと同様、子どもも、時には「自分に優しくする」必要があることを伝えましょう。ストレスは人間なら誰もが経験するもので、時間の経過と、いくつかのちょっとしたコツで乗り越えることができます。

 

専門家に相談すべきタイミング

お子さんがストレスにうまく向き合えずつらそうにしている場合は、専門家に相談することを検討してみてください。かかりつけ医やカウンセラーに助言を求めるのも良い方法です。ストレスを管理し、健全なメンタルヘルスの習慣を身に付けられるよう手助けしてくれる心理士との面談など、利用可能な支援や治療について適切なアドバイスをしてくれるはずです。

 

※本ページはこちらの英語原文を元に仮訳したものです(アクセス日 2026年1月29日)。

 


相談先はこちら

関連ページ