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こころの健康(メンタルヘルス)は、子どもと若者が健やかに生き、学び、未来を築くためのもっとも重要な土台です。世界のあらゆる場所で、多くの子どもや若者がこころの不調に苦しんでいます。特に思春期後半の若者たちにとっては、命を落とすことや病気・障がいにつながる最も大きな原因の一つとなっています。10〜19歳の子どもと若者の7人に1人以上が、メンタルヘルスに何らかの疾患を抱えているとされています。
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メンタルヘルスの不調の半数は、子どもの頃に始まりますが、そのほとんどは気づかれず、治療も受けられないまま放置されています。
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すべての子どもには、温かく見守られ、支えられ、安全な環境で成長する権利(ウェルビーイングへの権利)があります。健やかな成長の支えとなる人間関係や、年齢に合った質の高いメンタルヘルスケアや心理社会的支援を受けることも、そうした権利の一つです。
こうした権利をなおざりにされると、子どもたちは本来享受できるはずの他のあらゆる権利までも損なわれてしまいます。不安やうつといった状態は、子どもが学び、成長し、他者との関係を築き、自分の可能性を十分に伸ばしながら、社会に貢献する力を育むことにまで影響を及ぼしてしまいます。
メンタルヘルスは、これまで長い間、社会的投資が十分に行われてこなかった分野です。そのため、子どもや若者、ケアを担うおとなたちのメンタルヘルスの問題の改善にむけた予防やケアの支援は、大きく立ち遅れています。世界中のすべての国で、子どもと若者のメンタルヘルス分野へのさらなる投資が必要とされています。
現状を変えるために必要なこと:ユニセフの提言
メンタルヘルスとウェルビーイングは、SDGs(持続可能な開発目標)を達成するためにも不可欠な要素です。良好なメンタルヘルスは、子どもたちに、より良い人生の結果をもたらします。
ユニセフによる投資と行動の呼びかけ
この目標を達成するために、ユニセフはすべての子どもと若者を支え守るための投資と行動を呼びかけています。また、ネグレクトや虐待など、こころの健康に悪影響を及ぼす「逆境的な体験」をなくすための取り組みの重要性も強調しています。ユニセフが特に優先すべきと考える取り組みには、次の4項目が含まれます。
優先事項1――みんなのための投資を
世界中すべての国で、子どもと若者、そして家族のためのメンタルヘルスケアと心理社会的支援活動に、より多くの、そしてより良質の投資が必要です。
優先事項2――家庭を基盤にした予防とケアの推進を
「ポジティブ・ペアレンティング(positive parenting)」や子どもの発達を支える育児を後押しするプログラムを通じて、家庭を支援します。子どもと若者を支える保護者自身のウェルビーイングとメンタルヘルスを支えることも重要です。
優先事項3――学校・地域の対応力の強化を
子どもと若者が、安全で安心できる環境で学び、交流できるようにすること。また、メンタルヘルスの支援を必要とするすべての人が、外部専門家や関係機関との連携なども含めた適切な支援を受けられるようにします。
優先事項4――社会全体の意識改革を
メンタルヘルスやこころの不調に関する社会認識を変えていくこと。これには、虐待やネグレクトなどの関連する問題についての理解を深めることも含まれます。
優先事項に取り組む前提として必要なこと
前提1――データの整備
子ども・若者・保護者により良いケアと支援を提供するために、より多くの質の高いデータが緊急に必要です。
前提2――子どもと若者の参加
メンタルヘルスに関連するあらゆる法律や政策、施策、サービスそして調査研究の設計・提供・実施の過程に、子どもや若者、そして保護者が主体的に参加できる機会をつくること。若者のリーダーシップと参加が不可欠です。
保護者のみなさまへ――会話から始めましょう!
あまりにも多くの子どもたちが、メンタルヘルスの問題に一人で向き合っています。
親である私たちは、この状況を変えられます。あたたかく愛情に満ちた環境をつくり、「元気?」「どんな気持ち?」といったシンプルな質問を投げかけることで。
こちらのページでは、お子さんの年齢にかかわらず、こうした会話を始めやすくするためのヒントやリソースをご紹介します。
保護者の皆さまのページ
若者の皆さんへ――共有し、話し合い、助け合おう!
世界中の若者たちが、メンタルヘルスに関する沈黙を破り、声を上げています。
この問題について学び、誤った情報の拡散を防ぎ、人々が必要なときに助けを求められるような形で話しましょう。
自分の気持ちを話し、あなた自身がサポートを必要としているとき、あるいはだれか大切な人を心配しているときは、周りに手を差し伸べ、つながりを持つようにしましょう。
若者の皆さんのページ
こどものみんなへ
みんなの こころの中には、毎日 いろいろな 気持ちが 生まれているよね。
このサイトには、自分の こころを 大切にする ヒントが たくさんつまった歌や 動画が集まっているよ。
ひとりで見ても、だれかといっしょに見てもいい。
楽しみながら見てみてね。
政策立案者・研究者のみなさまへ
世界的にみると、各国政府がメンタルヘルス分野に割り当てる国家予算は、平均で保健予算の約2%にすぎません。1人当たり1米ドル未満という国もあります。こうした数値は、とりわけ大きな困難に直面している人々への治療や、すべての人の良好なメンタルヘルスを促進するという点で、必要な水準には大きく及びません。
メンタルヘルス分野を軽視することで、私たちは高い経済的代償を払っています。世界全体で毎年、各国の経済に寄与し得た人材の潜在能力が約3,870億米ドル分失われているともいわれています。
さらに、実際の生活に与えている影響という点を鑑みると、その損失は計り知れません。
今こそ、議論から行動に移るべきです。あらゆる領域で、子どもと若者、そして彼らのケアを担う人々に対する具体的な支援の構築を始めなければなりません。一日も早く行動に移すこと。その決断は、メンタルヘルスの促進、疾患の予防、そして今を生きる子どもたち、若者たちが直面する複雑な課題への対処につながる賢明な投資です。
※本ページは「子どものみなさんへ」を除き、こちらの英語原文を元に仮訳したものです(アクセス日 2026年1月29日)。





