中東のシリアでは紛争が開始してから13年を迎え、近年の歴史の中で最も長引いた紛争の1つとなりました。紛争開始以来、あまりにも多くの子どもたちが多くの犠牲を強いられ、子ども時代を奪われています。

ユニセフは、2024年、シリアおよび周辺国(トルコ、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプト)においてシリア紛争下で苦しむ子どもたちを一人でも多く守る救援活動のため、12億6,220万米ドル(1,767億800万円。1米ドル=140円で計算)の支援を国際社会に呼びかけています。

2023年2月のトルコ・シリア地震に関する情報

シリア紛争12年:奪われ続ける子ども時代 /日本ユニセフ協会 (2023年3月公開)

シリアの状況

ユニセフが発表したシリアの人道危機に関する2023年の報告書は、紛争が同国の人々、特に子どもたちに与え続けている影響を伝えています。多くのシリア人が人道支援を必要としており、約680万人が国内避難民、また約680万人が難民として登録されていると推定しています。紛争により、インフラの破壊が広がり、必要なサービスへのアクセスが制限され、食料や清潔な水などの基本的な生活必需品の不足が深刻になっています。

ユニセフの支援ハイライト

みなさまからのご支援のおかげで、ユニセフは2023年にシリア国内および難民受け入れ国において、数百万人の子どもとその家族に支援を届けることができました。

ユニセフはこれまでにシリア国内で約325万人の子どもと女性たちに一次医療を提供し、水道などが損傷・破壊されている地域住民を含む441万人以上に対して安全な水を利用できるようにしてきました。

また、同国の280万人以上の子どもたちに正規・非正規の教育へのアクセスを提供しました。そしてユニセフのパートナー団体とともに、55万人以上の子どもたちにメンタルヘルスと心理社会的支援を提供しました。

2024年の活動計画

ユニセフは、すべての子どもの権利を守るための機関として、シリアおよび難民受け入れ国において、保健・衛生・栄養支援、心のケアなどの救援活動を継続しています。

<2024年の活動計画(一例)>

  • 352万人の子どもと女性に保健ケアを提供
  • 863万人に安全な水を届ける
  • 65万人の子どもと保護者に心のケアを行う
  • 487万人の子どもに教育へのアクセスを提供
  • 180万人の子どもと保護者の栄養相談に対応 など

あなたのご協力が、子どもたちの命を守ります

大切な家族を失った子ども、全てを置いて命がけでシリアから逃れた子ども、学校に通えない子ども。しかし、その子どもたち1人ひとりに人生があり、物語があります。すべての子どもが子ども時代を取り戻せるよう、シリア緊急募金にご協力をお願いいたします。

こうしたユニセフの活動の中で、皆さまから寄せられる募金は、たとえば、次のようなものにも使われています。

  • 経口ポリオワクチン151回分に変わります。

  • 軽いけがや病気などに対応するための包帯、テープ、手袋、はさみ、毛布、眼軟膏剤などが入っている救急医療品キット1キットに変わります。

  • 子どもを寒さから守る、大きめの毛布14枚に変わります。

  • 5人家族が1ヵ月間避難生活を送るために必要な家庭用の水と衛生キット4世帯分に変わります。

  • 緊急下でも授業が行える「スクール・イン・ア・ボックス」(箱の中の学校)2セット(生徒80人分)に変わります。

※ご寄付の金額は任意です
※2024年1月現在 1米ドル=140円で計算
※輸送や配布のための費用は含みません。

恒常化する資金不足、拡大する支援のニーズ

シリアの紛争に巻き込まれ、命の危機にさらされる子どもたちを守るために、ぜひ、みなさまのお力添えを!

cUNICEF/
UKLA2012-00898/KARIN
-SCHERMBRUCKER

ユニセフ募金は税額控除の対象となり、約40%を所得税額から控除できます。

特定公益増進法人の日本ユニセフ協会への寄付金は、所得税、一部自治体の個人住民税、相続税及び法人税の控除対象となります。

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