
中東のシリアでは紛争が開始してから12年を迎え、近年の歴史の中で最も長引いた紛争の1つとなりました。紛争開始以来、あまりにも多くの子どもたちが多くの犠牲を強いられ、子ども時代を奪われています。
ユニセフは、2023年、シリアおよび周辺国(トルコ、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプト)においてシリア紛争下で苦しむ子どもたちを一人でも多く守る救援活動のため、11億9,580万米ドル(1,566億5,028万円。1米ドル=131円で計算)の支援を国際社会に呼びかけています。
ユニセフが発表したシリアの人道危機に関する2022年の報告書は、紛争が同国の人々、特に子どもたちに与え続けている影響を伝えています。多くのシリア人が人道支援を必要としており、650万人以上が国内避難民、約540万人が難民として登録されていると推定しています。紛争により、インフラの破壊が広がり、必要なサービスへのアクセスが制限され、食料や清潔な水などの基本的な生活必需品の不足が深刻になっています。
みなさまからのご支援のおかげで、ユニセフは2022年にシリア国内および難民受け入れ国において、数百万人の子どもとその家族に支援を届けることができました。
ユニセフはこれまでにシリア国内で約210万人の子どもと女性たちに一次医療を提供し、水道などが損傷・破壊されている地域住民を含む475万人以上に対して安全な水を利用できるようにしてきました。
また、同国の140万人以上の子どもたちに正規・非正規の教育へのアクセスを提供しました。そしてユニセフのパートナー団体とともに、12万人以上の子どもたちにメンタルヘルスと心理社会的支援を提供しました。
難民受け入れ国においても、例えばレバノンで予防接種キャンペーンを行い、3万1,000人以上の子どもにはしかのワクチンを提供することができました。ヨルダンでは、2,500人以上の障害のある子どもにインクルーシブ教育を提供し、イラクでは難民キャンプに住むシリア難民に栄養サービスや発育観察などの栄養サービスが可能となる環境を整えました。
ユニセフは、すべての子どもの権利を守るための機関として、シリアおよび難民受け入れ国において、保健・衛生・栄養支援、心のケアなどの救援活動を継続しています。
<2023年の活動計画(一例)>
大切な家族を失った子ども、全てを置いて命がけでシリアから逃れた子ども、学校に通えない子ども。しかし、その子どもたち1人ひとりに人生があり、物語があります。すべての子どもが子ども時代を取り戻せるよう、シリア緊急募金にご協力をお願いいたします。
こうしたユニセフの活動の中で、皆さまから寄せられる募金は、たとえば、次のようなものにも使われています。
経口ポリオワクチン138回分に変わります。
軽いけがや病気などに対応するための、包帯、テープ、手袋、はさみ、毛布、眼軟膏剤、消毒剤などが入っている救急医薬品キット1キットに変わります。
子どもを寒さから守る、大きめの毛布15枚に変わります。
5人家族が1ヵ月間避難生活を送るために必要な家庭用の水と衛生キット5世帯分に変わります。
50000円のご支援で緊急下でも授業が行える「スクール・イン・ア・ボックス」(箱の中の学校)2セット(生徒80人分)に変わります。
※ご寄付の金額は任意です
※2022年12月現在 1米ドル=131円で計算
※輸送や配布のための費用は含みません。
シリアの紛争に巻き込まれ、命の危機にさらされる子どもたちを守るために、ぜひ、みなさまのお力添えを!
cUNICEF/
UKLA2012-00898/KARIN
-SCHERMBRUCKER
ユニセフ募金は税額控除の対象となり、約40%を所得税額から控除できます。
特定公益増進法人の日本ユニセフ協会への寄付金は、所得税、一部自治体の個人住民税、相続税及び法人税の控除対象となります。
ユニセフは、世界の子どもたちを守る国連機関です。