日本ユニセフ協会は、ユニセフ本部との協力協定に基づく
日本におけるユニセフ支援の公式機関です。
南スーダンに住む生後8カ月のロカラバは、おなかをこわして下痢になり、脱水症状に陥ってしまいました。急激に衰弱していくわが子を前に、母親はうろたえ、不安で一杯になりながら、村の近くの保健センターへ、急いでロカラバを連れて行きました。
センターといってもトタン造りの簡素な小屋ですが、大勢の親子連れが来ていて、ロカラバもすぐに診察を受け、治療を開始することができました。
安価な薬を利用できていれば、予防接種を受けられていれば、助かるはずの病気によって、世界では毎年150万人以上の5歳未満児の命が奪われています。犠牲になる子どもの多くは、サハラ以南のアフリカ諸国をはじめとする貧しい国々の農村部や、都市部のスラム、紛争や災害の被災地など、 最低限の医療にたどりつくことさえ困難な地域の子どもたちです。
エチオピアで下痢に苦しむ1歳半のロホ。干ばつで水や食料の不足が深刻化する現地ではいくつもの感染症が流行し、特に致死率の高い下痢性疾患、コレラが猛威を振るっています。
1袋約13円の経口補水塩を使って症状を改善することができます。
呼吸困難に陥り、ユニセフが支援する病院に運ばれたアフガニスタンの生後7カ月のイブラヒム。病室は肺炎の治療を求める子どもで一杯です。
一人あたり約70円の抗生物質で治療することができます。
マラウイの農村で抗マラリア薬を処方してもらった2歳のシャカイラ。アフリカでは、約1分に1人の子どもがマラリアで命を落としています。
治療に必要な薬は子ども一人につき32～64円ほどです。
今求められているのは、命を守る有効な支援策を、
医療の空白地帯にいる子どもたちにまで
届けることができる保健人材と、
彼らを支える地域医療のしくみです。
今求められているのは、命を守る有効な支援策を、医療の空白地帯にいる子どもたちにまで届けることができる保健人材と、彼らを支える地域医療のしくみです。
例えば
南スーダン
南スーダンのナオヤプロ保健センターを訪れた母親たちは、口を揃えてそう言います。数人のスタッフで運営するそのセンターは、数年前に開設されて以来、周辺の村々の子どもたちをはじめ約3,000人の住民の命綱となっています。
高度な医療は提供できませんが、南スーダンの子どもの死因の7割以上を占める下痢・肺炎・マラリアなど防げる病気の診断と治療に加え、予防接種や蚊帳の配付、病気の背景となる栄養不良への対処なども並行して行ないます。このようなセンターが、今では国内約700カ所に広がり、多くの幼い命を守っています。
ナイジェリア
子どもの主な死因の肺炎は、安価なはしかワクチンでも大幅に発症を減らせます。
ネパール
家庭訪問を行う保健員。小さな診療所を拠点に、毎月母親相談会も開いています。
下痢による脱水症から子どもを救う経口補水塩393袋に変わります。
保健員3人に子どもの病気の治療や予防の研修を実施できます。
免疫力を高めて病気にかかりにくくするビタミンA 10,000錠に変わります。
肺炎の症状に苦しむ子ども714人分の治療薬（抗生物質）に変わります。
マラリア蚊を寄せ付けない殺虫処理済みの蚊帳366張に変わります。
※ご寄付の金額は任意です。
※輸送や配布のための費用は含まれません。
※2024年10月現在の価格。 ※1米ドル＝140円で計算
チャドから
大切な家族を
二度と失わないために
アフリカ・チャドの乾いた大地を、年長のきょうだいが双子の妹たちを背負って歩いています。めざす保健センターまで3時間、そこまで行けば治療が受けられます。
昨年、双子のすぐ上の弟がひどい下痢の末に亡くなりました。すぐに治療を受けられれば助かったはずですが、当時はまだセンターもありませんでした。
グアテマラから
地域保健員は
みんなの頼みの綱
山あいの町に保健員の巡回チームがやってくると、近所の子どもたちや赤ん坊を抱いた母親たちが集まってきます。保健員は、体重や身長の記録をつけながら、一人ひとりの体調を注意深く確認し、病気や栄養不良の子どもがいればその場でケアを行います。
国民の半数以上が貧困層の中米・グアテマラでは、地域の保健員が医療との唯一の接点という子どもも少なくありません。
ユニセフ（国際連合児童基金）とユニセフ協会（国内委員会）は、約190の国と地域で、子どもたちの命と健康、権利を守るために活動しています。
活動資金はすべて、個人、企業、法人・団体の皆さまからの民間募金、各国政府からの任意の拠出金に支えられています。
民間募金は32の国と地域にあるユニセフ協会等からユニセフ本部に送られます。ユニセフ本部は、各国の子どもの状況をみて、ユニセフ現地事務所にお金をおくり、各国政府と協力して、子どもたちのための活動を行っています。
日本の皆さまのあたたかいご協力のもと、当協会のユニセフ本部への拠出額と拠出率は、毎年、世界32のユニセフ協会（国内委員会）の中でトップレベルを維持しています。
収支と活動について詳細をご報告しています。>
※1 新公益法人会計基準に則り、公益目的事業会計に配賦されている、事務運営費（正味財産増減計算書の光熱水費、火災保険料、施設管理料、建物減価償却費、什器備品など減価償却費)及び人件費（給料・報酬、福利厚生費、退職給付費用、賞与引当金繰入額）。
※2 2023年のユニセフ本部への拠出金26,600,000,000円は、公益目的事業会計の経常費用計30,770,114,450円の86.4%、ユニセフ募金
30,675,892,252円の86.7%にあたります。
※3 ユニセフ支援の輪を広げるための、国内での募金活動（領収書/寄付控除申請書類の印刷・発送費や振込/決済に係る費用などを含む）、広報・アドボカシー活動、国際協力に携わる人材の育成活動。
なお、全てのユニセフの親善大使は無償でユニセフの活動を応援してくださっており、報酬はお支払いしておりません。
監査報告書 (公財)日本ユニセフ協会は、監事及び会計監査人の監査を受けています。
当協会への寄付金は、「税額控除」と「所得控除」のどちらか有利な方式を選択できます。
一般的には「税額控除」を選択するほうが、控除額が大きくなります。
例えば、税額控除を選択された場合、10,000円のご協力で、年間最大3,200円の所得税が控除されます。
源泉徴収されている方は、確定申告によって還付を受けることができます。
★ A（税額控除）かB（所得控除）のどちらか有利な方を選択し、所得税の控除をうけられます。どちらも確定申告が必要です。
★ ユニセフ募金は一部自治体の個人住民税、相続税についても優遇措置の対象となります。詳しくはお近くの税務署にお尋ねください。
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