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財団法人 日本ユニセフ協会

 【インドネシア、クパン 2006年 10月2日発】

© UNICEF video
全国予防接種キャンペーンは、2007年末までにインドネシアの子どもの90%にはしかの予防接種を行うことを目標にしています
 

何日かぶりにジュウィータは気分がよくなっているのを感じて、お昼ご飯の準備を手伝いました。野菜を切りながら、9歳の女の子は、高熱からも発疹からも自由になって、うれしそうに笑いました。

ジュウィータを襲った病気は、はしか。ジュウィータは元気になりましたが、はしかウイルスは生後4ヶ月の弟ムハンマド・ファミにうつってしまいました。これはとても心配な状況です。はしかは、往々にして幼児より乳児の方が症状が悪化するのです。

病気を経験したジュウィータは、周囲の友だちに予防接種を受けるよう、熱心に言うようになりました。

「わたし言ったの。ねぇ、はしかになりたくなかったら、予防接種を受けないとダメよって」

全国的なキャンペーン

はしかは、単に子どもを苦しめるだけではありません。ときに、子どもを失明させたり、肺炎や脳炎を併発して子どもの命を奪ったりします。

こうした悲劇を招かないために、ユニセフは、2007年の終わりまでに90%の子どもが予防接種を受けられるように、インドネシア政府による予防接種キャンペーンを支援しています。

キャンペーンの一環として、最近実施された全国予防接種では、はしかの流行を繰り返している東ヌサ・テンガラ州でも、5歳未満の子どもたちに、ワクチン接種のほか免疫力を高めるビタミンAの補給が行われました。また、スマトラの8州も重点地域となりました。

 
© UNICEF video
ジュウィータちゃん、9歳。最近はしかにかかりました。
UNICEF Television:Low | High

ウイルスの危険

はしかの引き起こす合併症は、貧しい辺境の地域、栄養不良の割合の高い地域で、頻繁に起こります。

子どもに予防接種を受けさせることは、その子ども自身を病気から守るだけでなく、コミュニティの意識を高めていくことにもつながります。ユニセフ・インドネシアの担当官ケニー・ピートスタンは、直接家族に会って、ウイルスの危険性や子どもをどう守ったらよいかを伝えています。ピートスタンは今のようすをこう話してくれました。

「コミュニティはキャンペーンでとても啓発されています。キャンペーン時には一生懸命、予防接種所へやって来ようとしますし、住民の意識はますます高まっていると感じます」

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